2020 Fiscal Year Research-status Report
小学校教員養成課程における「外国語活動」指導力育成カリキュラムの開発
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15K02808
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Research Institution | Okayama Prefectural University |
Principal Investigator |
風早 由佳 岡山県立大学, デザイン学部, 准教授 (20633043)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 早期英語 / 小学校 / カリキュラム |
Outline of Annual Research Achievements |
早期英語教育において、ナーサリーライムを用いた活動が子どもたちの音韻認識力に与える影響について、3篇のナーサリーライム(①“Rain, rain, Go away”、 ②“Ring-a-ring o’ roses”、③“Hickory, dickory, dock”)を取り上げて考察した。それぞれのナーサリーライムを使った活動において、子音[l]、[r]は弁別や発音が難しく、“Rain, rain, go away”においても 1 回目では正確な発音は難しく、ALT が強調して発音し、[l]との差異を認識することができたが、5 回目でもその発音は[l]が混じることもあった。また、英語の音声をより細かなまとまりとして知覚するために作動記憶に負荷がかかり、長い英単語や複雑な音韻構造の英単語の反復が難しいことを考慮し、強勢とリズムへ意識を向けるよう促す必要があることが示された。 さらに、語彙数が10を超えるものは事前の指導なしにはアウトプットまで繋がらず、語彙と発音の練習を行うことで改善が見られた。語彙数を増やす場合には、“This is the way we wash our hands”のような子どもたちの生活に寄り添った内容のナーサリーライムで繰り返しの多いもの、かつ強勢の間隔が短いリズムや脚韻がカプレットになってい るものを選定することが求められる。特に3歳児の指導においては、脚韻がa-b-a-b、もしくはa-x-a-xのものより、a-a-b-bかa-a-a-aのように韻が連続する唄の方が、韻を強調することができ、音への意識を高める効果があることが指摘できた。 この研究結果について、日本国際教養学会JAILA Journal Volume 7 (2021)に研究論文「早期英語教育におけるナーサリーライムを導入した英語活動の実践研究」を投稿(掲載)した。 実施予定であった小学校における調査は、新型コロナウイルス感染症流行のため延期している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症流行のため、本年度実施予定であった小学校における調査をすべてキャンセルしたため。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度9月以降で実践受入校と調整を行い、感染症対策を十分に行った上で、2020年度実施予定であった調査を行う。その成果報告を学会発表、論文投稿により行う。
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Causes of Carryover |
2020年度12月に実施予定であった小学校等における調査について、新型コロナウイルス感染症流行のため延期としたため。小学校等での実施にあたり必要となる電子機器及び文房具等消耗品の購入、成果報告のための論文投稿料に使用する。
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