2015 Fiscal Year Research-status Report
歴史的思考力再構築のための歴史教育―教員養成学部からの発信―
Project/Area Number |
15K02814
|
Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
山田 智 静岡大学, 教育学部, 准教授 (90625211)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小嶋 茂稔 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (20312720)
黒川 みどり 静岡大学, 教育学部, 教授 (60283321)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 歴史教育 / 歴史学 / 高等学校地歴科 / 日本史 / 世界史 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度は教育現場の第一線にいる歴史系教員への聞き取り調査を実施するための研究会の開催と、調査に必要な器具の調達、および実際の予備調査を行った。 予備調査の対象としたのは、歴史系学部での学習歴を持つ、首都圏の公立高校現職教員(東京都立高校・埼玉県立高校)および近県の元教員(栃木県立高校)、そして私立高校(東京)の計4名で、責任者及び分担者が1~2名で調査対象として協力をいただいた現職教員からのアドバイスをいただきながら、研究会で検討した調査事項が実際の調査事項としてふさわしいかどうかを確認し、また今後の本調査で有効と思われる調査項目の確認を行った。聞き取りのロケーションには、交通の便から静岡大学東京事務所が活用されたが、近県については分担者が直接足を運ぶこととなった。 本研究課題の開始時、および事前の研究会では、同じ歴史系学部出身の教員でも、特に実際の生徒の進路状況の違いなどの制約から、現在の「歴史教育法」に対する姿勢には様々な考え方があるのではないかと考えたが、予想に反し、生徒の進路状況の違いを越えて、歴史系学部出身の教員の歴史教育にたいする姿勢は一貫していることがわかり、2年目以降に実施される本調査のあり方をもう一度再検討する必要を感じた。また、調査への協力を得た各教員が、この種の研究・調査に対して大変好意的であり、またそれゆえにそれぞれ長時間の聞き取り調査となった。 また並行して歴史教育関連書籍の収集を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題に不可欠な現職教員への聞き取り調査のあり方が、予定通り初年度に十分な検討が出来た。また聞き取り調査に必要な備品の調達や関連書籍の購入も、おおむね順調に進んでいる。
|
Strategy for Future Research Activity |
初年度の成果を基に、本調査の実施について検討する研究会を開催し、より広い現職教員を対象として聞き取り調査を実施してゆく。
|
Causes of Carryover |
聞き取り調査の対象者数が当初予定を下回ったことから、謝礼金支出が予定を下回ったため。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
本調査での聞き取り調査対象者数を予算の範囲内で増やすことに使用する。
|