2017 Fiscal Year Annual Research Report
A History of "History of Japanese Religion"
Project/Area Number |
15K02835
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山口 輝臣 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (20314974)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 日本宗教史 / 帰一協会 / 神社 / 国家神道 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の中心的な仕事として、まず、実作としての〈日本宗教史〉の当否を検討する意味も込め、「戦後史のなかの『国家神道』」というシンポジウムを企画し、史学会大会において実施したことがあげられる。近代史・思想史・神道史・憲法学など、多分野で第一線にて活躍する研究者を揃え、充実した準備研究会をした上でのシンポジウムであり、大きな反響を呼んだ。これについては、当日参加した研究者をさらに数多く加える形で、論文集の編集に着手した。2018年10月に刊行される予定となっている。 また、昨年度行った〈日本宗教史〉と宗教協調との融和性に関する研究報告を発展させて、大正期における帰一協会という団体と宗教学との複雑な関係に焦点を当てた論文にまとめたこともあげられる。そしてこの論文を収録した論文集が刊行されたことを受けて、宗教学者や国際政治学者をコメンテーターとするシンポジウムが開かれ、そこでは宗教学者の活動に特化する報告を行った。さらにこれを「宗教の将来構想」という観点から再構成し、その変化によって〈日本宗教史〉を描き出す報告を準備している。 もうひとつ、一般向け新書の部分執筆という形で、明治前期の〈宗教史〉の素描を試みた。しかしさまざまな制約から、新機軸はあまり打ち出せなかった。
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Research Products
(5 results)