2018 Fiscal Year Annual Research Report
Study on utilization and management of natural resources and rural society in the Tohoku region in the Edo era
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15K02860
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
高橋 美貴 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (90282970)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 陽一 東北大学, 東北アジア研究センター, 助教 (40568466)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 日本近世史 / 自然資源の利用と管理 / 山林資源 / 史料保全 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、以下のような実績を得た。 (1)2018年6月21~22日に、東北大学災害科学国際研究所に集合のうえ、代表者である高橋・分担者・高橋陽一、協力者・佐藤大介による、これまで収集した史料の概要説明と当該年度に一関市で行う調査計画、さらに今後の研究方針についてミーティングを行った。とくに一関市藤沢町・首藤家文書や同町・皆川家文書について情報交換を行うと同時に、夏期に実施する調査の準備作業を行った。 (2)2018年8月24~26日に、本研究で分析素材のひとつとしてきた一関市大東町・金家に伺い、史料返却および整理状況の説明を申し上げるとともに、一関市博物館にて当該地域の大肝入を勤めた鳥畑家文書の撮影を行った。また8月27日には佐藤氏から得た震災後の歴史資料保全活動の説明を踏まえ、仙台市内の被災地の巡見を行った。 (3)2018年9月10~11日に、本研究の比較対象地域を広げることを意識し、近世の山林関係史料を豊富に残すみなかみ町旧新治村地域での概要調査を行った。 (4)2019年3月22日に東北大学川内北キャンパスにおいて、本研究収集・分析史料に基づき、「山林資源と仙台藩‐18世紀前半の史料から見る仙台藩の御林‐」と題した講演を行った。本研究調査対象地である一関市を含む仙台藩北部における山林資源の利用状況を、同藩における産業発展や都市消費の拡大と関わらせつつ整理した。当日は155名の参加者を得、地域の人びとの関心の高さを知ることができた。また、前日3月21日には、研究分担者・協力者と、今後の研究計画についてミーティングを行った。 (5)仙台藩を事例とした本研究との対比を意図し、豆州内浦地域を対象として分析を進め、「近世における海洋回遊資源の資源変動と地域の自然資源利用‐豆州内浦湾沿岸地域を主な事例として‐」(『日本史研究』672、2018年8月)を得た。
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Research Products
(1 results)