2017 Fiscal Year Annual Research Report
A study of Japan and the northeastern Asia postwar system formation over the community transformation
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15K02861
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
芳井 研一 新潟大学, 人文社会・教育科学系, フェロー (90092634)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 東北アジア / 戦後体制 / 米国東北アジア政策 / 日本占領体制 / アジア冷戦 / 地域社会変容 / 日韓中米英関係 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、米国スタンフォード大学フーバー研究所図書館・文書館や中国社会科学院近代史研究所档案館等において、研究課題に関する調査活動を実施し、合わせて関連研究成果を公表した。また北京大学歴史学部において、研究課題にかかわるワークショップを開催した。 10月下旬に調査を実施した米国スタンフォード大学フーバー研究所図書館・文書館では、日本の敗戦直後に同大学が東京オフィスを設置して収集した資料のうち、課題に関係する未見の刊行物や原文書を撮影により入手した。 11月中旬から下旬にかけて中国社会科学院近代史研究所档案館において、国共档案などのうち課題にかかわる政治協商会議や地方制度に関する国共の交渉についての資料を複写により入手した。東京の国会図書館においても、随時資料調査を実施した。 昨年度までの資料収集と成果の公表に引き続き、本年度は東北アジア戦後体制形成をめぐる問題について、米国の東北アジア政策をめぐる研究史整理を行いつつ資料を読み進み、とくに米国の当該時期における東北アジア政策の推移がどのように戦後体制形成に影響を与えたかを検証した。その結果、対日占領政策では、前年度の研究で明らかにしたように新たな民主的地方制度の創出をもたらしたとはいえ、朝鮮半島の南北分断と日本の限定的再軍備に踏み切ることで、東北アジアにおける冷戦と熱戦をもたらすことになったことを分析し、『環日本海研究年報』に公表した。 また本研究の最終年度にあたるので、11月22日に北京大学歴史学部において研究課題に関するワークショップを開催し、私も本課題に関する研究成果を報告した。
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