2015 Fiscal Year Research-status Report
オーラル・ヒストリーによる戦後日本の戦傷病者と家族に関する研究
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15K02863
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
藤原 哲也 福井大学, 医学部, 教授 (30362338)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | オーラル・ヒストリー / 現代日本史 / 戦争 / 戦傷病者 / 障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は、本研究の基盤形成期と位置付け、福井県下の戦傷病者とその家族(妻、子弟)に対し、計22回の口述調査を行った。被調査者の一部から戦傷病者に関する一次史料の提供がなされ、今後の本研究課題を探求する上で重要な手掛かりを入手することができた。被調査者との交流を通じて、新たな情報提供者に関する情報など、今後の本研究を展開する上で貴重な情報が寄せられた。これらの口述記録の一般公開に向けて、「しょうけい館(戦傷病者史料館)」とも緊密な関係を築いた。また、平成27年11月、ある被調査者から提供された義手を福井大学病院付属図書館にて展示し、教職員、学生のみならず、広く一般にも開放され、その歴史的意義を開示する機会を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画書にしたがい、27年度予定していた本研究に関する事項はほぼ遂行できた。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度も研究計画書にしたがい本研究を推進していく。昨年度に実施した戦傷病者の家族への口述調査を継続させ、収集した口述記録を書き起こす作業を進める。また、収集された口述記録の分析を進め、本研究の発表に向けた準備に取り掛かる。さらに、「しょうけい館」と連携して、被調査者に対してビデオ撮影の作業を本格化させる。
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Causes of Carryover |
予定していた人件費および謝金が必要なかったためと、旅費に関して同日に口述調査を数件行うことで予定していた旅費の予算額よりも少なくなったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
「しょうけい館」と連携して行う被調査者に対するビデオ撮影のための旅費や謝金に予算の使用を検討している。
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