2017 Fiscal Year Annual Research Report
Study on the Historical Structure of the Ordos Region during the Tang and Song Dynasties by the Historical and Archaeological Sources
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15K02894
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
村井 恭子 神戸大学, 人文学研究科, 准教授 (50569291)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤木 崇敏 東京女子大学, 現代教養学部, 准教授 (00566656)
鈴木 宏節 青山学院女子短期大学, その他部局等, 助教 (10609374)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 東洋史 / 唐代史 / 宋代史 / オルドス / 石刻史料 / 遊牧民 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年は最終年度にあたり、これまでの実地調査の成果および分析のまとめとして、2017年7月30日にワークショップを開催した。このワークショップは、オルドス地域史の専門家が集う中央ユーラシア学研究会「中央アジア学フォーラム」(主催:大阪大学荒川正晴教授)との共催の形式をとり、大阪大学を会場とした。このワークショップでは、研究代表者の村井、研究分担者の鈴木・赤木に加え、北宋時期のオルドスにおける軍制研究を専門に研究する伊藤一馬氏(大阪大学助教)の合計4人が、7~12世紀のオルドス地域における遊牧民と中国王朝の接触・交流・対立の歴史的変遷について研究発表を行った。 具体的には、唐五代期の吐谷渾や五代北宋期のタングートのオルドスにおける信仰や生業に関わる生活実態、および各中国王朝の辺境軍事政策のなかの彼らの役割・存在形態について報告した。また、本ワークショップでは、コメンテーターとして石見清裕氏(早稲田大学教授)と栄新江氏(北京大学教授)を招聘し、各発表に対して有益なコメントをいただいた。コメンテーターおよびフロアからの議論を踏まえて、2018年3月に本科研の成果報告書を冊子体で刊行した。また、一部非公開ではあるが、この成果報告書の電子データを、神戸大学学術成果リポジトリ(Kernel)に掲載し、無償で公開した。なお、本ワークショップ開催にあたり、この4人のメンバーで、事前に準備のための研究会を東京と大阪で定期的に開催した。 このほか、近年洛陽で墓誌をメインとした私立博物館が数カ所オープンしたという情報を得たため、本科研の成果報告書に反映可能な情報の有無を確認すべく、2017年12月に村井が洛陽および西安におもむき、博物館訪問と関連情報の収集を行った。
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