2018 Fiscal Year Annual Research Report
The Development of Buddhism in China and the Sogdian Merchants
Project/Area Number |
15K02920
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
中田 美絵 関西大学, 東西学術研究所, 非常勤研究員 (00582842)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ソグド人 / 寺院 / 仏教 / 宦官 |
Outline of Annual Research Achievements |
ユーラシアの東方における仏教の隆盛と交易の活況とは相関関係にあり,唐代中国における仏教の展開も,ソグド人やペルシア人をはじめとする外来系商人の活動が重要な鍵を握っている。本研究では、彼らの活動のうち、特に寺院や僧侶との関係に着目しながら考察をすすめた。また、内陸経由だけでなく南海経由で中国を訪れるイラン系の人々についても資料収集・解読を行った。以上の作業を進めるなかで,寺院・僧侶とソグド人らは,宮廷の女性や宦官とも強く結びつき,それらが一つの勢力となって唐仏教を盛り上げ,政治にも大きな影響力を及ぼしていたことが分かった。また、2018年度は最終年度にあたることから、本研究全体で得られた成果をまとめ、国内外の学会に参加・報告し、意見交換を行った。日本では、鷹陵史学会 (仏教大学)にて、「唐における仏教儀礼と政治権力」を報告した。中国では、浙江大学で開催された 中国唐史学会“唐代中国与世界”国際学術検討会に参加し、「从天竺来到中国的粟特人」を報告した。ルール大学ボーフム(ドイツ)で開かれたワークショップでは、“Sogdian Buddhist Monks in Tang Political History”のタイトルで、唐代政治史におけるソグド人僧侶の様々な活動に関する発表を行い、言語学・歴史学など多方面の研究者から様々な意見をえた。論文としては、「唐代政治史上の会昌の廃仏―ジェンダー秩序・宗教・外来人の視点から―」(『唐代史研究』)を発表した。
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Research Products
(5 results)