2015 Fiscal Year Research-status Report
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15K03023
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
朴 チョン玄 法政大学, 経済学部, 教授 (10317654)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 章夫 法政大学, 経済学部, 教授 (60425725)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 釜山 / 福岡 / 超広域経済圏 / 国際的都市システム |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、行政の側面から国境を越える地域間統合・交流を検証した。 具体的には、釜山広域市と福岡市における両市間交流に関する政策展開の背景とその実態に着目し、聞取り調査を含むアンケート調査を行い、次の三つの点を調査・研究を行った。 第一に、国境を越える地域間統合・交流に関する先行研究を調査した。その結果、ヨーロッパ、北米などを中心に推進されてきたクロス・ボーダーメトロポリタン論の実態が明らかになるとともに、今後のアジアにおける国境を越える地域間統合・交流に関する研究が必要であることが明確になった。第二に、釜山・福岡超広域経済圏構想が出された背景を調査した。その結果、超広域経済圏構想が示された以前から、積極的に民間・行政の国際交流の事業が推進されていたこと、そして釜山広域市の前市長の意欲が最も重要であることが明らかになった。第三に、多岐にわたる細部政策事業案の実施状況を調査した。その結果、23の推進事業と64の課題から構成された釜山・福岡超広域経済圏構想が行政レベルで具体的に推進された状況が明らかになった。そして第四に、釜山・福岡超広域経済圏構想の推進事業の成果と限界を調査した。その結果、国境を越える地域間交流にキー・アクターが最も重要であること、そして言語・組織文化などが障害として存在することが明らかになった。 さらに、企業の貿易活動を支援する政府関連外郭団体、社会法人などに、調査協力の依頼を行い、承諾を得られるなど、2016年度の調査に向けた準備を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね研究計画に述べたとおりの作業の進展と成果を達成することができたため
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画通りに作業を進めていくことを予定している。さらに、釜山、福岡を拠点とする地元企業に対して聞取り調査を含むアンケート調査を実施し、政策の評価や交流の限界と課題についての検証作業も手掛ける。
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Causes of Carryover |
2015年3月末から4月にかけて、2015年度および2016年度の研究遂行を行ったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
企業間取引からみた国境を超える地域間統合の実態を明らかにするために、韓国調査の旅費として使用。
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Research Products
(9 results)