2017 Fiscal Year Annual Research Report
800 years of Magna Carta: its Records and Memories
Project/Area Number |
15K03095
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
深尾 裕造 関西学院大学, 法学部, 教授 (20135891)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
直江 眞一 九州大学, 法学研究院, 特任研究員 (10125619)
小室 輝久 明治大学, 法学部, 専任准教授 (00261537)
柳井 健一 関西学院大学, 法学部, 教授 (30304471)
小野 博司 神戸大学, 法学研究科, 准教授 (70460996)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | マグナ・カルタ / 立憲主義 / デュー・プロセス / ホイッグ史観 / 法の支配 / 尾崎三良 / サー・エドワード・クック / ブラックストン |
Outline of Annual Research Achievements |
2017年度は、科研最終年度であり、800周年の記念事業を契機に一歩進んだ海外のマグナ・カルタ研究の成果を吸収し『マグナ・カルタの800年』として出版すべく取り組んだ。基礎となったのは法制史学会第67会総会シンポジウム「マグナ・カルタの800年」の諸報告であるが、出版計画を立てる中で、従来、我が国で十分議論されてこなかったラングトンの聖書解釈問題、Ius Communeとの関係、さらに世界人権宣言との関係をめぐる論文等を、数人の研究協力者に依頼して翻訳していただくことで欠落を補うこととした。その間、Sir John Baker, The Reinvention of Magna Carta 1216-1616も出版され、運送会社の破産により入荷が遅れていたセルデン協会出版の法曹院マグナ・カルタ講義も入手できるようになった。また、プレストが明らかにしたブラックストンのマグナ・カルタ研究の『英法釈義』への影響の深さは、『英法釈義』を通してのマグナ・カルタの世界史的意義の獲得という、もう一つの道筋と結びつけられるものであった。 なお、海外での最新の研究状況を入手するため、深尾がロンドン大学で7/5-7/8にかけて開催されたBritish Legal History Conference 2017に参加予定であったが、緊急の手術入院のため果たせなかった。しかし、メールを通して、ベイカー教授より中国におけるマグナ・カルタ・シンポジウムの様子を伺い、プレスト教授からは最新の成果を送って戴く等、一定の穴埋めができた。研究分担者、研究協力者の尽力のお陰で、11月の学術振興会研究成果公開促進費申請締切までに、翻訳、付録も含め、新たな研究成果を冊子形態にまとめて提出することができた。2018年3月4日には、関西学院大学で最後の総括研究会を開催し、提出された論文、翻訳の相互検討を行なうと共に訳語統一の問題や索引語の選定について話し合った。
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Research Products
(10 results)