2016 Fiscal Year Research-status Report
ヨーロッパ「小国」国内法秩序における国際法の地位――「グローバル法」理論に向けて
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15K03139
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
濱本 正太郎 京都大学, 法学研究科, 教授 (50324900)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 国際法 / 主権 / 国内法秩序における国際法 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度に引き続き、ルクセンブルクを中心に研究を進めた。ルクセンブルク大学法学部及びルクセンブルクに所在するマックス・プランク国際手続法研究所を訪問し、現地の国際法・刑法・憲法・EU法研究者と意見交換をすると共に、ルクセンブルク法に関する資料収集を行った。とりわけ、Annales du droit luxembourgeoisに掲載された, Chronique: La pratique luxembourgeoise en matiere de droit international publicの存在を知り、それを起点に資料収集を進めることができたのは大きな収穫であった。
当初から予想されたことではあるが、資料収集に極めて時間がかかっており、いまだ本格的な分析に入る段階には到達していない。しかし、世界的に見てもほとんど研究の存在しないこの分野においては、資料を体系的に収集し、それを整理することだけでも一定の意義のあることであり、今年度も資料収集と整理に注力することとなった。現時点において、ルクセンブルクに関する限り、資料収集はほぼ満足できる水準にまで到達したと考えている。
ベルギー・スイスについては、ベルギーの破毀院・憲法裁判所(仲裁院)、スイスの連邦裁判所に関する限りある程度過去に遡っての資料収集も進んでおり、ほぼ終了したと言える段階に到達している。下級審については、二次資料に依存するところが少なくなく、現時点においては必ずしも収集が十分ではない。ルクセンブルク訪問の機会を捉えてベルギーを訪問し専門家と意見交換をするほか、スイスの専門家とも適宜連絡を取って、協力を得つつ資料収集に当たっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「研究実績の概要」に記したとおり、資料収集は順調に進みつつある。現時点では分析には必ずしも入ることができていないが、これも上記の通りこの分野では資料収集それ自体が一つの大きな課題となるため、現在のところ概ねに順調に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
ルクセンブルクについてはまだ資料収集を終えていないため、ルクセンブルク大学およびマックスプランク国際手続法研究所を再び訪問して資料収集を終える予定である。その際、ルクセンブルクの専門家との意見交換を行い、分析の糧とする予定である。スイス・ベルギーについては資料収集はほぼ終えているため、分析・検討に入る。
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