2016 Fiscal Year Research-status Report
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15K03151
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
武田 邦宣 大阪大学, 法学研究科, 教授 (00305674)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 競争法 / 独占禁止法 / プラットフォーム |
Outline of Annual Research Achievements |
採択課題と関係する昨年度の研究成果として、「プラットフォーム産業における市場画定問題」がある(共著)。同研究成果の問題関心、議論の要旨は、以下の通りである。すなわち、現在、プラットフォームとりわけデジタルプラットフォームがその多面市場の特性及びデータ蓄積の規模の経済性などから大きく持続的な市場支配力をもつことがあるのではないか、また、それらの市場支配力が他の市場での競争の梃子となり、あるいはその他の市場での競争を制限する慣行の温床となるのではないかと懸念されている。さらには、企業結合規制において従来の規制手法では対応しにくいケースが存在する可能性なども指摘されている。これらの課題は現在、国際的に議論され、検討されている。こうした問題を考察するには、まず多面市場特性を有するプラットフォーム産業での市場画定をいかに行うかという問題の検討が必要である。多面市場に含まれる個々の取引市場間の相互依存関係を市場画定でどのように勘案するのか。しばしば見られる無料市場を市場と見ることが適切か否か。適切であるにしても競争的抑制を加えるプレイヤーをどのように識別するのか。その際、価格面から見た需要の代替性に注目した従来の手法がどのような難点をもつのか。さらにデジタルプラットフォームで重要な役割を果たすデータ蓄積の問題が市場画定や市場支配力分析でどのような役割を果たすのか。同成果論文では、プラットフォーム産業を検討する際、基本的でありながら、わが国ではほとんど検討されることがなかったこれらの問題を、「無料市場」、「イノベーション市場」、「データ市場」の観点から検討することで、プラットフォーム産業における競争政策の基礎作業を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
関連する研究成果を公表することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度に当たることから、これまでの研究成果をまとめ、新たな具体的事例や議論の状況を取り入れた上で、論文として公表を行いたい。
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Causes of Carryover |
注文していた外国図書について、発行が遅れたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
外国図書について、到着次第、精算を行う。
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