2015 Fiscal Year Research-status Report
カーター、レーガン、ブッシュ政権の宇宙政策―新冷戦期におけるソ連との競争と協力―
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15K03318
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
渡邉 浩崇 大阪大学, コミュニケーションデザイン・センター, 特任講師(常勤) (00597164)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 政治学 / 国際関係論 / 外交史・国際関係史 / 宇宙政策 / 米国:ロシア(ソ連) / 国際研究者交流 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、米国のカーター、レーガン、ブッシュ政権の宇宙政策の展開を、当時の新冷戦期におけるソ連との競争と協力に注目しながら、歴史的に検証するものである。今年度は初年度として、国内および海外(とくに米国)において研究協力体制の構築をしながら、資料(情報)収集・研究打合せ・研究発表を行った。 国内では、研究協力体制の構築と次年度に予定しているロシアへの資料収集のために、ロシア宇宙開発史の専門家と、4月、6月、9月、12月、3月に研究打合せを行った。防衛省防衛研究所には4月、9月、11月、1月にシンポジウム・研究会参加や研究打合せのために訪問し、外務省外交史料館には8月、9月、12月に資料収集のために訪問した。また、10月に日本国際政治学会、11月に科学技術社会論学会に参加して情報収集や研究打合せを行い、12月に宇宙科学博物館コスモアイル羽咋、3月に宇宙航空研究開発機構(JAXA)東京事務所、三菱重工業神戸造船所・名古屋飛島工場を訪問して資料(情報)収集を行った。 海外では、9月に米国のジョージ・ワシントン大学宇宙政策研究所、アトランタにあるカーター大統領図書館を訪問して、資料(情報)収集や研究打合せを行った。また、2月にもジョージ・ワシントン大学宇宙政策研究所、JAXAワシントン駐在員事務所、NASAケネディ宇宙センター、テキサス州カレッジステーションにあるブッシュ大統領図書館、NASAジョンソン宇宙センター、JAXAヒューストン駐在員事務所を訪問して、資料(情報)収集や研究打合せを行った。 研究発表としては、これまでに口頭発表をした英語のペーパーを、今年度の資料(情報)収集の成果をできるだけ組み入れる形で加筆・修正して、雑誌に公表することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は初年度として、国内および海外(とくに米国)において研究協力体制の構築をしながら、資料(情報)収集・研究打合せ・研究発表を行い、ほぼ予定通りに研究活動を進めることができたと考えている。ただ、次年度に予定しているロシアへの資料収集の準備をよく進めることができた一方で、論文の作成がやや遅れているため、評価としては「(2)おおむね順調に進展している」とした。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は現在までのところ、ほぼ予定通りに研究活動を進めることができていると考えているが、平成28年2月末提出の支払請求書において、以下のように、研究計画とともに研究費の使用計画の変更を行うことにした。 当初、最終年度の平成29年度に予定していた研究協力者招聘の研究会に関して、次年度の平成28年度中に、関連する学会において複数のセッションとして開催する計画が進んでおり、そのように開催した方が学術的価値をより高めることができると考えられるため、その研究協力者招聘の経費を前倒し支払請求することにした。その研究協力者招聘の研究会に関して、平成28年度にその開催と経費を前倒しするだけであり、それ以外の計画に変更はないので、当初の研究目的の達成に支障はないと考えている。 次年度の平成28年度は、今年度の米国への資料収集に引き続き、学術論文の作成を進めると同時に、ロシアへの資料収集を行うことは当初の計画通りで変更はない。その後、今回の変更点である研究協力者招聘の研究会を、関連する学会において複数のセッションとして開催する。本研究代表者は、それらのセッションの企画実施責任者を務めるとともに、その学術論文の内容を中心に口頭発表を行い、他の研究協力者たちは、それぞれ関連するテーマで口頭発表を行う予定である。 最終年度の平成29年度は、研究協力者招聘の研究会が前年度に前倒しになったことで負担が減ると考えられるので、その代わりに学術論文の仕上げに尽力し、本研究の成果として、日本語と英語の両方で学術論文にまとめて、国内外の学会における口頭発表や学術雑誌への投稿を行う。また当初の計画通り、新冷戦期の米国宇宙政策に関する解説付き資料集(原稿レベル)の作成を試みる。
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Causes of Carryover |
他の関連する研究費等を使用することができ、当初の計画よりも旅費を抑えることができたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度に計画しているロシアへの資料収集と、研究協力者招聘の研究会(学会の複数セッション)開催には、より多くの費用が必要になると予想されるため、それらに充てる予定である。
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Research Products
(1 results)