2017 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
15K03327
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Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
山本 直 北九州市立大学, 外国語学部, 准教授 (60382404)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | EU / 共同体 / 贈与 / 価値 / 先行統合 / ヨーロッパ |
Outline of Annual Research Achievements |
4か年の本研究計画は、次の4つの目的からなる。第1に、EUにおいて導入された先行統合制度がどのような概容であり、かつ、どのような過程を経て導入されてきたのかを明らかにすることである。第2に、導入された先行統合制度がどのように運用されているか、初めての運用事例である国際結婚の解消に関する取決めに着目し、その言説と論点を分析することである。第3に、EUが先行統合制度を運用した2番目の事例であるといえる共通特許(「統一特許」と呼ばれる)に焦点を当てて、その言説と論点を分析することである。(平28-29年度)第4に、先行統合制度が国家間共同体としてのEUにもたらす影響について考察を加えながら、上記の作業に基づいて総括を行なうことである。第1の目的は、平27年度から28年度にかけて遂行した。第2の目的についても同様である。3年目に当たる平29年度は、第3の目的のために、外国ならびに国内にそれぞれ一回の出張を行なった(外国:イタリアのローマとフィレンツェ、平29年10月28日~11月7日。国内:京都、平成30年3月23日)。京都への出張では代表者が研究報告を行なった。 研究実績の成果の一部は、平成30年3月に発行した単著『EU共同体のゆくえ-贈与・価値・先行統合』(ミネルヴァ書房)において公表済みである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記「研究実績の概要」で触れたとおり、平成30年3月に発行した単著『EU共同体のゆくえ-贈与・価値・先行統合』(ミネルヴァ書房)において研究成果の一部を公表した。 研究課題は引き続き最終年度である平30年度にも取り組む。
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Strategy for Future Research Activity |
平30年度が研究の最終年度であることに鑑み、研究成果を所属学会にて報告のうえ(現在応募中)、学会誌または紀要で論文として公表する予定である。
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Causes of Carryover |
本研究のすべての目的を遂行するうえで、さらに一度海外で現地調査を行なう必要が生じたため。
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