2017 Fiscal Year Annual Research Report
New international relations over energy resources and border areas in Eurasia in the post-cold war era.
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15K03337
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Research Institution | Ferris University |
Principal Investigator |
上原 良子 フェリス女学院大学, 国際交流学部, 教授 (90310549)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
日臺 健雄 和光大学, 経済経営学部, 准教授 (00633512)
白鳥 潤一郎 立教大学, 法学部, 助教 (20735740)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 資源外交 / エネルギー / 周辺領域 / ボーダー / ユーラシア / ロシア / 極東 / ヨーロッパ |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は当初の予定通り、最終年度として、これまでの成果発表に努めた。まず境界領域研究について、北海道大学スラブ・ユーラシア研究所等で進められてきたボーダー研究との共同研究に着手し、新しい研究のプラットフォームを立ち上げた。特に本研究課題では、既存の理論研究に対して実証的分析により、新しい境界領域のガバナンスの解明に努めた。これについて以下の成果発表を行った。①2017年6月に北海道大学スラブ・ユーラシア研究センターにおいて、NIHU北東アジア地域研究北大スラブ・ユーラシア研究センター拠点および北海道大学スラブ・ユーラシア研究センタ-境界研究ユニッ卜との共催により、シンポジウム「内なる境界/外なる境界」を開催し、ユーラシアにおける境界領域の多様性と新たな展開について成果報告を行った。日臺報告「経済政策によるボーダーの変化:ロシアの対外経済関係を中心に」はロシアの対北朝鮮の貿易の変遷を明らかにした。天野報告「ボーダー・アイランドの比較史」により樺太、沖縄、済州の比較を行った。上原は「国民国家の辺境からEUのゲートウェイへ」を発表し、陸の境界と海の境界の比較によりEUとグローバリゼーションのインパクトによる新たな展開を報告した。②7月には国際文化学会分科会「海の境界と越境がうみだす社会」において、サハリンおよび対馬の歴史的変容の比較を通じて極東地域の境界領域の統治の多様性を明らかにした。①②を中心とする周辺領域の研究については、ボーダー研究との共同研究を実施し、本研究課題による実証研究の成果を共著として刊行予定である。③上原は境界領域の地域文化の保存および地域開発の一形態としての連邦主義的解決策について分析を行った。その成果として日本政治学会で成果発表を行った。資源外交については、白鳥潤一郎が資源外交を通じた日本外交の再検討を試み、単著として刊行予定である。
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Research Products
(10 results)