2016 Fiscal Year Research-status Report
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15K03339
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
稲葉 千晴 名城大学, 都市情報学部, 教授 (20223232)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平山 龍水 東京国際大学, 国際関係学部, 教授 (20245145)
毛里 和子 早稲田大学, 政治経済学術院, 名誉教授 (40200323)
宮脇 昇 立命館大学, 政策科学部, 教授 (50289336)
玉井 雅隆 立命館大学, 政策科学部, 非常勤講師 (60707462)
伊藤 信哉 松山大学, 法学部, 准教授 (70389196)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 日露戦争 / 韓国 / 占領 / 軍政 |
Outline of Annual Research Achievements |
稲葉は、平成28年10月14日、日本国際政治学会の日本外交史分科会で「韓国併合の諸問題」というパネルを組んだ。研究協力者の李盛煥(韓国、啓明大学校)は「日露戦争期の韓国新聞の分析:当時の韓国人に日露戦争はどのように受け取られたのか?」を、稲葉は「軍事史から見た日本による韓国占領1904年2月」を発表し、研究分担者の平山龍水がコメントをした。 以下の研究成果が得られた。 稲葉千晴「軍事史から見た日本による韓国占領1904年2月」『安全保障と国際関係』櫻川明巧他編(内外出版、2016年)、229-241ページ。 また近日中に、李盛煥「日露戦争期の韓国新聞の分析:当時の韓国人に日露戦争はどのように受け取られたのか?」が発表される予定である。 坂の上の雲ミュージアムが獲得した大島廣誉文書の分析をすすめ、満洲における日本の軍政に関する詳細な史実を把握することができた。大島は陸軍一等主計であり、日露戦争中に満洲に派遣された第二軍兵站糧食部長として、兵站物資の入手に尽力した人物である。その史料が発掘されたため、日本陸軍の満洲における軍政の一端を垣間見ることが可能となった。以後、この文書の解明がすすむことが期待される。 稲葉千晴『バルチック艦隊ヲ捕捉セヨ:海軍情報部の日露戦争』(成文社、2016年)、310ページ。本書では、日本海軍の対ロシア情報収集活動に関して言及されている。本書は、現在ロシア語に翻訳され、平成29年度中にはモスクワで出版される予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成28年10月14日の日本国際政治学会の日本外交史分科会で「韓国併合の諸問題」というパネルでは、当初予定していたアメリカの研究者が急遽都合が悪くなり、発表できなかった。ただし研究協力者の李盛煥と研究分担者の平山龍水の協力によって、パネルを開催することができ、一定の成果を得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
韓国や満洲における日本の軍政に関して、日本側・韓国側・中国側の史料を渉猟して、より詳細な解明を試みる。
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Causes of Carryover |
平成28年10月14-16日の日本国際政治学会の日本外交史分科会において「韓国併合の諸問題」を開催したものの、アメリカ人発表者が発表できず、招聘経費が使われなかった。 その代わりの経費使用として平成29年1月14日から30日まで科研費でモスクワを訪れたものの、出張旅費の内航行券代しか利用が認められず、経費が充分に使えなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成29年6月1-12日、フィンランドに出張して、20世紀初頭の北東アジアの国際関係に関する史料を収集する。
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Research Products
(3 results)