2018 Fiscal Year Annual Research Report
Re-thinking the History of International Relations in North East Asia in the Beginning of the 20th Century
Project/Area Number |
15K03339
|
Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
稲葉 千晴 名城大学, 都市情報学部, 教授 (20223232)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平山 龍水 東京国際大学, 国際関係学部, 教授 (20245145)
毛里 和子 早稲田大学, 政治経済学術院, 名誉教授 (40200323)
宮脇 昇 立命館大学, 政策科学部, 教授 (50289336)
玉井 雅隆 東北公益文科大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (60707462)
伊藤 信哉 松山大学, 法学部, 准教授 (70389196)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 北東アジア / 韓国 / ロシア / 日露戦争 / 軍政 |
Outline of Annual Research Achievements |
今日の北東アジアの不安定な状況は、すべて 20 世紀初頭に生じた事象に起因している。日露戦争の結果として、日本は朝鮮半島を軍事的に占領し、中国東北地方の利権をロシアと二分した。 日本は韓国併合の既成事実を積み上げていき、竹島も島根県に編入し、中国進出への橋頭堡を確 保したことになる。2004-5年の日露戦争百周年、2010 年の韓国併合百周年、2011 年の辛亥革命 百周年を契機として国際共同研究に基づく新たな研究成果が数多く発表された結果、重要な事象 の解釈が変更され、この時期の国際関係史の書き換えが急務となっている。本研究の目的は、日本側の日中韓ロの専門家と中韓ロ側の研究者との共同研究によって、歴史のなにをどう書き換えるかを論議し、今日の不安定な状況を作り出した様々な歴史上の誤解を解消することである。 2015年度は10月に松山の坂の上の雲ミュージアムで研究打ち合わせを行い、公開講座を実施した。 2016年度は10月に日本国際政治学会の外交史分科会で「日露戦争と韓国における軍政」というテーマでシンポジウムを開催した。 2018-19年度は、研究を整理して研究成果として研究報告書を作成した。 研究の成果としては、韓国併合の第一歩が日露戦争だったことが明らかになったことである。日本は韓国で軍政をしき、韓国支配の基礎を作った。ただしそのプロセスはまだ十分に解明されていない。今後韓国の研究者と共同研究をすることによって、韓国における日本の軍政について解明の糸口ができるものと期待している。
|
Research Products
(1 results)