2017 Fiscal Year Annual Research Report
Assessing knowledge creation and knowledge diffusion by local public technology centers in regional and sectoral innovation systems: Insights from patent data
Project/Area Number |
15K03411
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
福川 信也 東北大学, 工学研究科, 准教授 (00433409)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | イノベーション / 技術移転 / 特許 / 公設試験研究機関 / 地域イノベーションシステム |
Outline of Annual Research Achievements |
包括的な特許データを用いて、公設試験研究機関(公設試)による知識の創造と波及を以下のように定量的に分析した。第一に、知的財産研究所特許データベース(IIPPD)、文部科学省科学技術政策研究所企業属性データベース、国際特許分類-国際標準産業分類コンコーダンスをマッチさせた。これにより出願企業の規模(小規模企業、中小企業、大企業)、地域(発明者住所の都道府県)、技術分野(バイオテクノロジー、バイオテクノロジーを除く化学、機械工学、電子工学、精密機器、その他)を時系列(出願年)で識別することが可能となる。第二に、IIPPDの発明者情報から所属機関の属性(大学、国立研究所、公設試、民間企業)を識別した。第三に、データをIIPPDの引用・被引用ファイルと接続し、共有特許の引用状況を把握した。
このようにして構築されたデータから、公設試の属性別(工業、農業、医療、環境系)に単独発明の件数と質(国際出願等)、共同発明の件数と質、共同発明相手の属性(大企業、中小企業)と地理的分布(地元企業、非地元企業)、共同発明の利活用を定量的に評価することが可能となる。データの分析から以下の点が明らかとなった。第一に、工業系公設試は各技術分野でほぼ均等に発明を生み出しているのに対して、農業系公設試はバイオテクノロジーと機械工学、医療系公設試はバイオテクノロジーと精密機器に発明が集中している。第二に、地域中小企業の技術ポートフォリオとの相関は工業系公設試で最も高い。共同発明に占める地域中小企業との共同発明は工業系公設試で最も高い。第三に、特許件数に占める国際出願比率と特許あたり請求項数は医療系公設試で最も高い。第四に、共有特許における審査請求確率は工業系公設試で最も高い。第五に、特許あたり審査官前方引用件数は医療系公設試で最も高い。
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Research Products
(3 results)