2016 Fiscal Year Research-status Report
災害時における避難地の効率的配置計画に関する実証的研究
Project/Area Number |
15K03422
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Research Institution | National Graduate Institute for Policy Studies |
Principal Investigator |
三井 康壽 政策研究大学院大学, 政策研究科, 客員教授 (60626654)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福井 秀夫 政策研究大学院大学, 政策研究科, 教授 (60251633)
久米 良昭 政策研究大学院大学, 政策研究科, 教授 (60316643)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 都市防災 / 首都直下地震 / 避難地計画 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.一時集合場所による土地資産価値増進効果の推計 公示地価水準を被説明変数とし、最寄り駅までの距離、最寄り駅からの都心までの鉄道時間等地点特性データに加えて、距離帯別一時集合場所の有無を説明変数とする地価関数を推計した。一時集合場所が近くに存在することで緊急被災時の安全性が増進するなら、一時集合場所までの距離帯ダミーが有意に正の値を示すと考えられる。しかしながら、第1に、そもそも一時避難場所を指定するような地区は、災害危険性が高い地区であり、その理由から地価水準が下落していることが考えられる。第2 に、一時集合場所としては小中学校や小規模公園が指定されているが、これら施設自体が近年は騒音や治安上の問題から嫌悪施設とされる傾向があり、地価下落影響をもたらしていることが考えられる点についての考察を行った。 2.避難場所運営・仮設住宅供給のあり方に関する検討 コミュニティ単位での仮設住宅居住や、仮設住宅に閉じこもることのないように外出を促す対策など、孤独死を回避するための避難所運営や仮設住宅供給のあり方について検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
データ収集に時間を要したため、分析作業の一部を先送りしたが、精度の高いデータベースを構築できたため、今後効率的な分析作業が実施できると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
一次避難場所及び広域避難場所の配置に応じた地域の安全性を推計することで、適切な配置計画を検討する。
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Causes of Carryover |
GISを活用し精度の高い地点属性データを収集し、作業に時間を要して、一部の分析作業を先送りしたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
精度の高いデータベースを構築することができたため、基礎集計作業に関する委託費として活用し、効率的なデータ推計作業を行う。
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Research Products
(5 results)