2016 Fiscal Year Research-status Report
少子高齢社会におけるイノベーション創出と環境キンダガーテン・ルールの研究
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15K03461
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
野田 英雄 東京理科大学, 経営学部ビジネスエコノミクス学科, 准教授 (90347724)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
殷 勇 同志社大学, ビジネス研究科, 教授 (50344776)
伊藤 嘉浩 東京理科大学, 経営学部経営学科, 研究員 (60436235)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 経済成長 / 景気変動 / 環境保全 / 価格ショック / イノベーション / 少子化 / 高齢化 |
Outline of Annual Research Achievements |
環境の質を低下させずに経済成長を続けていくこと、すなわち持続的成長は多くの国が目標に掲げる重要な課題である。本研究の目的は、少子高齢化が進行していく中で、持続的成長の達成に向けた政策手段を提示することである。本研究計画の遂行により、将来の日本の経済成長戦略に資する政策的知見の獲得が期待できる。 上述の目的を踏まえて、2015年度から経済成長、環境、およびイノベーションに関する理論的・実証的研究を継続してきた。2016年度は以下の2つのテーマを中心に研究を行った。第1は、価格ショックがマクロ経済パフォーマンスに及ぼす動学的影響のデータ解析である。経済成長のパフォーマンスは外生的な価格ショックよって影響を受ける。したがって、価格ショックに付随した消費の変化パターンや景気変動への影響の把握を通して、経済成長のパフォーマンス予測の知識獲得に繋がる (Noda and Kyo, 2016; Kyo and Noda, 2017)。第2は、新たな同時方程式アプローチの開発である。経済成長、環境、およびイノベーションは相互に関連するため、変数間の影響を適切に把握しようとする際に同時方程式モデルのフレームワークが有用となる。このような問題意識から従来のアプローチの困難を指摘し、新たな同時方程式モデリングと推定方法を提案した (姜・野田, 2016)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要で述べたように、2016年度は「価格ショックとマクロ経済パフォーマンス」および「同時方程式モデル分析の新規アプローチ」に関する3編の研究成果を公表できた。研究計画の最終年度である2017年度に向けて、包括的研究を行うための基盤が構築されたと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画の最終年度である2017年度は、集大成として、少子高齢化、環境、およびイノベーションを包括的に考慮した理論的・実証的研究に取り組む。現在、2編の論文を学術誌に投稿中であり、公刊に向けて努力を傾注する。 また、イノベーションのミクロ経済分析に関して、研究分担者との共同研究も並行的に進めている。
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Causes of Carryover |
当初、英語論文のネイティブチェック費用として見込んでいたが、英語論文の作成が遅れてしまったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
英文校正費として使用予定。
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