2015 Fiscal Year Research-status Report
不動産市場及び関連金融市場におけるインデックス構築に関する研究
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15K03471
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| Research Institution | Meiji University |
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Principal Investigator |
山村 能郎 明治大学, その他の研究科, 教授 (60284353)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田野倉 葉子 明治大学, その他の研究科, 准教授 (60425832)
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| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | 不動産価格インデックス / 賃料インデックス / 収益インデックス / ヘドニックアプローチ / 商業不動産 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は，不動産取引に関するデータ収集・データベース構築を行うとともに先行研究の文献調査などを行った．
本研究では，実取引ベースに基づくインデックスを作成するため，不動産所有権の取引データを(社)東京都不動産鑑定士協会の協力の下，1984年～2015年の期間を対象に東京都23区の商業不動産取引データの提供を受けた．提供されたデータをもとにヘドニック・アプローチによる不動産価格インデックスを算出するためのデータベースを構築している．
なお,取得した商業不動産の取引事例データには不動産の属性情報も含まれているが，サンプルとなる取引不動産の立地環境要因等については追加的な要因を独自に作成している．加えて，提供された取引データは公的地価評価に利用されるデータであるため，重複するサンプルや本研究の分析対象外である住宅取引等のデータが含まれているため，データクリーニング作業を並行して実施している．また，不動産価格形成要因については，学識経験者，大手不動産事業者および取引業事業者を含む専門家に対するヒヤリング調査や意見交換等を行った上で，分析の基礎となるデータベースを作成している．
インデックス作成には,インデックスの対象となる不動産の品質調整のため価格データを10年間プールし，時点間の価格差を時点ダミー変数で表現したヘドニックモデルを推定している．その際，不動産価格形成要因の構造変化の影響を排除するためtime variable approachを適用し，1時点ずつ分析期間を移動させながら不動産価格インデックスを算出している．結果として，東京都心部における1980年代後半のバブル期を含む，商業業務地区における長期系列の不動産価格インデックスと1990年代後半以降のオフィス・商業施設に特化した不動産価格インデックスの２系列のインデックスを作成した．
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成27年度は当初の予定していた通り，東京都不動産鑑定士協会から提供いただいたデータをもとに，不動産価格データに関するデータベースの構築作業は完了している．このデータベースからヘドニックアプローチ基づいて，1980年代後半以降の商業地区の不動産価格を対象とした長期系列の不動産価格インデックス，および1990年代後半以降の期間を対象としたオフィス・商業施設の不動産価格インデックスの２系列のインデックスを作成している．以上から，当初の研究計画をほぼ達成しているものと判断した．
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| Strategy for Future Research Activity |
平成28年度は商業不動産の賃貸料データを収集し，賃貸料インデックスを構築する．前年度に作成した不動産価格インデックスと合わせて不動産収益インデックスを構築する．
不動産賃貸料インデックス作成のための不動産賃料データも(社)東京都不動産鑑定士協会等から提供いただく予定である．対象はオフィス・商業施設を対象とした不動産価格インデックスと同様に2000年以降の東京都23区商業不動産の賃貸料である．このデータを基にヘドニック・アプローチによる不動産賃料インデックスを構築する．分析方法は不動産価格インデックスと同様にやヘドニックモデルから算出する．なお，前年度に作成した不動産価格インデックスおよび賃料インデックスについては，プロビットモデルをベースとしたHeckman(1978)によるサンプルセレクションバイアスの検出テストを行い ，本研究で提案するインデックスの有効性を検証する．バイアスが存在する場合は，selectivity variableを説明変数に加えた修正インデックスを構築し（不動産価格インデックス，賃料インデックス），修正後のインデックスを利用して不動産収益インデックスを算出する．
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| Causes of Carryover |
次年度使用額が発生したのは，当初計画で予算計上していた計算用のソフトウェアを購入しなかったことと調査のために予定していた出張旅費を間接経費等から支出したためである．ソフト購入を取りやめた理由は，研究者が所属する研究機関が購入予定のソフトウェア販売元とライセンス契約を結び，費用負担なく利用可能となったためである．
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度に繰り越した研究費については，今後予定しているより複雑な計算を実施するための機器，ソフトウェア，研究資料（図書）等の物品費，専門家等との意見交換および成果報告のための調査研究旅費，データ分析等にかかる謝金などに使用する予定である．平成28年度の直接研究費使用計画は以下の通り．
物品費 50万円／ 旅費 調査旅費学会研究会参加旅費 90万円／ 謝金 30万円／ その他 10万円
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Research Products
(1 results)
