2016 Fiscal Year Research-status Report
グローバル・ニッチトップ地域企業の国際技術連携戦略
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15K03499
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Research Institution | Musashi University |
Principal Investigator |
鈴木 真也 武蔵大学, 経済学部, 准教授 (70637561)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 国際技術連携 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度には、主に企業の国際技術連携の分析のために必要となるデータベースの構築及びその分析を行った。まず、平成27年度に実施した研究により抽出した企業間あるいは企業と大学・公的研究機関との間の共同研究に関する情報とその他の企業情報や地域情報を接続することで、各企業が過去に実施した外部組織との国際技術連携を分析するためのデータベースを構築した。また、そのようにして構築したデータベースを用いて日本企業の国際技術連携に関する分析を実施した。これらの作業を前倒しで実施したため、平成28年度に予定していたアンケート調査については順序を入れ替え、平成29年度の実施へと計画を修正した。分析の結果、国際技術連携においては、連携先の海外機関の研究水準が高いほどその機関との技術連携は企業の研究開発パフォーマンスを高めること、連携先機関の立地する国に企業が海外進出している場合その機関との技術連携は企業の研究開発パフォーマンスをより高めること、などが明らかになった。これらの結果により、企業のイノベーション活動に対する国際技術連携の影響や、企業の海外展開と国際技術連携の関係が明らかになったこと、などが本研究課題の目的にとって特に重要な点である。また、より詳細な分析を実施する際のベンチマークとなる結果が得られたという点でも意義のある成果となっている。加えて、これらの研究成果は国際的な査読付き学術誌への投稿を想定して論文の形にまとめられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
企業の国際技術連携を分析するためのデータベースを構築するとともに、構築したデータベースを用いて分析を実施し、研究成果を論文の形にまとめた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度には、これまで進めてきた準備を基にアンケート調査を実施する。平成29年6月を目途に質問票の作成および業務委託先の選定を行う。平成29年夏に質問票を郵送方式で対象企業に送付し、必要に応じて回答の督促作業を行いつつ回収作業を行うことで調査を実施する。主に、組織間連携の現状、組織間連携がイノベーション活動や当該企業の海外展開に与える影響、公的支援が研究開発活動に与える影響等の項目に関する質問をする予定である。また、質問票送付対象企業は、大都市圏に立地する企業とそれ以外の地域に立地する企業との差異について検証することを想定し、研究開発活動に力を入れていると思われる全国の企業とする予定である。その後、回答の集計・整理作業や結果の分析作業を行う。また、これまで進めてきた研究の成果を学会発表あるいは論文の形で発表することを目指す。
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Causes of Carryover |
研究実施順序の入れ替えなどの計画修正によりアンケート調査委託費を平成29年度に使用することとなったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成29年度にアンケート調査実施費用として使用する。
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[Presentation] 海外企業との産学連携2016
Author(s)
鈴木真也
Organizer
研究・イノベーション学会 第31回年次学術大会
Place of Presentation
青山学院大学(東京都・渋谷区)
Year and Date
2016-11-05 – 2016-11-06
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