2016 Fiscal Year Research-status Report
アジア・欧米の金融M&Aに対する経営戦略，規制及びガバナンス等による評価
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15K03547
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| Research Institution | Aoyama Gakuin University |
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Principal Investigator |
白須 洋子 青山学院大学, 経済学部, 教授 (80508218)
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2015-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | 銀行M&A / 戦略 / ガバナンス / 株式保有構造 / 外国人投資家 / 機関投資家 / 規制 / 文化 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
まず、第一段目の論文として、"Long-Term M&A Strategic effects of Asia-Pacific Banks"という論文を執筆し、国内外の学会（国内３つ、海外２つ）で発表し、討論をした。年度当初の春の学会で発表した際、根本的に修正が必要なコメントをもらい、秋にかけて大幅に修正した。特に、冬の海外学会で発表後、当該学会には関連journalがあったため、それらの事前審査に申し込んだところ、担当編集長から、おもしろい論文であるため編集長のreviewが済んでいる旨を書き添えて、正式に投稿するよう返答があった。早速、対応しているところである。
第2段目の論文については、データを途中までまずは収集し、一次版として海外の学会にアプライしたところである。もちろん、今後すべてのデータを収集し、改めてきちんとした分析を行う必要がある。翌年夏には海外の学会で発表予定である。
論文の内容としては、アジア銀行のM&Aについて、戦略をもって行動しているであろう買収銀行のパフォーマンスに焦点をあてた分析である。アジア域内の国内M&Aは長期的なパフォーマンスを下げていること、クロスボーダーM&Aの場合、特に、買収銀行と被買収銀行の国に制度が大きく異なる場合、具体的には被買収銀行の国が強い投資家保護法制度や厳しい金融規制にある場合、買収銀行の長期的パフォーマンスは、M&A前後では大きく改良されることが分かった。投資家保護や厳しい金融規制は、銀行M&Aにおいて重要な役割を果たしているようだ。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
第一段目の論文は年度当初の学会で、大きな修正作業が必要なコメントをいただいたため、その修正に時間がかかった。しかし、内容的には良い方向へいっているので、多少の進度のおくれについて、個人的には大きな問題とはとらえていない。
また、第一段目の論文の大幅修正により、第二段目の論文のデータ収集が遅れている。第2段目の論文は、とりあえず、半分程度データを集め、次年度の海外学会発表にアプライし、受諾されたところである。なるべく、効率的にデータを集めていきたいと思っている。
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| Strategy for Future Research Activity |
冬に海外学会で発表し、関連journalの編集長に声をかけられている論文については、早急に指摘事項を修正し、投稿する予定である。次年度の年度早々には投稿したい。投稿後は編集者の反応をみることとなるだろう。
第二段目の論文は、年度末から全体のデータを再度収集し直しているところである。現在Visiting Scholarで訪問している大学の教員の意見もいただいているので、それらの点を含めて執筆していく予定である。4月中に全データを習得し、6月頃までには一時的な分析を終了し、再度、関係研究者から意見を求める予定である。また、7月には、海外の学会発表が予定されている。
なお、アジア地域のみではなく、欧州の情報も集め分析する予定である。アジアと欧州とを比較することにより、アジアの特徴が何か新しく発見できればよいかと考えているところである。
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| Causes of Carryover |
主としては、旅費やその他（DB購入代金）の残額が大きいからである。旅費は、論文が仕上がる次年度に支出する予定である。その他は、次年度のDBの更新または追加的購入などを予定している。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度以降、主に旅費（主に海外出張旅費）、謝金、物品費、その他（DB購入代金）などに充当する予定である。
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