2017 Fiscal Year Research-status Report
総合電機企業を築いた人々の歴史を描く―ゼネラル・エレクトリックの戦略・組織・関係
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15K03585
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
関口 定一 中央大学, 商学部, 教授 (20138613)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷口 明丈 中央大学, 商学部, 教授 (20103228)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ゼネラル・エレクトリック / 歴史像 / 共同と関係の束 / 戦略と組織構造 / 人間関係 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、ゼネラル・エレクトリック社で働いてきた全ての人々に光を当て、同社の通史を記述しようとするものである。その際、各階層の人々の関係や共同の在り方と、企業の組織戦略の関係を実証的に解明するため、同社や関連企業・経営者団体・労働組合などの 刊行物や組織内文書(Monogram、GE Review、Schenectady Works Newsなど)、経営者・管理者・技術者・労働者などにかんする伝記的資料や個人文書(Edwin Rice、Gerald Swopeなどのトップ・マネジメントの個人文書も含む)といった一次史料の収集と整理、電子 化とデータベース化が極めて重要な意味を持っている。
昨年度までの研究活動の結果、本研究課題に関する数多くの新しい資料を発掘し、整理を行ってきたことは、ゼネラル・エレクトリックに止まらず、今後の20世紀アメリカ企業研究の発展のための基礎的な情報を提供するものとして、重要な意義を持っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度は、前々年度の作業を継続するとともに、「スケネクタディ博物館(スケネクタディ)、ハインツ博物館(ピッツバーグ)、国会図書館(ワシントンDC)でGEのオフィサー、エンジニアおよび研究所に関する資料を収集し、戦前期のGEの活動をこれらの視点から解明する作業を行った。また、同時に、19世紀末から20世紀初頭のエンジニアの技術的な知識や研究方法を継承してきた人的ネットワークの構成について、Philip L. AlgerのThe Human Side of Engineeringに出現するエンジニアたちの総合関係について数多くの伝記や個人文書の探索をおこう作業を開始した。この点について、今年度中に何らかの形で、とりまとめて公表できるようにしたいと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
上記進捗状況にも記載した、新たに追加された資料の整理とデータベース化をすすめつつ、特に、①初期のGEの経営者・上級管理者のについての分析の推進、②前々世紀末から第一次世界大戦期のエンジニアの系譜とネットワークの実態を解明する作業を引き続き行い、その成果を取りまとめ、何らかの形で公表する。
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Causes of Carryover |
収集文書資料のデータ入力とインデックス付けの業者委託のための方針作成と委託内容の確定のための準備作業にお思いのほか時間を要し、委託が2018年度に繰り延べになったのが主な理由である。
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