2017 Fiscal Year Research-status Report
メトロポリタン・リージョン――ドイツにおける国土政策と分散的地域構造
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15K03591
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
山井 敏章 立命館大学, 経済学部, 教授 (10230301)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | メトロポリタン・リージョン / 地域政策 / 国土計画 / ドイツ / シュトゥットガルト21 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究成果の一部として昨年度刊行した拙著『「計画」の20世紀――ナチズム・<モデルネ>・国土計画』(岩波書店)のドイツ語版刊行に向けた準備を進めた。ドイツ語版刊行のため、ドイツ連邦共和国バーデン・ヴュルテンベルク州の学術機関 Kommission fuer Geschichtliche Landeskunde in Baden-Wuerttembergに刊行助成の申請を行い、一次審査を通過した。最終審査(平成30年度)に向け、拙著のドイツ語訳ならびに加筆・修正にとりくんだ。 本研究のテーマであるドイツの地域政策について、平成30年3月にオスナブリュック大学で開催された国際シンポジウムで研究報告を行った。同シンポジウムは、日独の社会科学諸分野の研究者が組織する学術団体 Deutsch-Japanische Gesellschaft fuer Sozialwissenschaften(日独社会科学学会)の主催によるもので、"Crisis of Democracy? Chances, Risks, and Challenges"を共通テーマにして多数の報告と議論がなされた(すべて英語による)。 拙報告では、1990年代以降進められたシュトゥットガルト中央駅の改築ならびにそれに伴う大規模な都市再開発プロジェクト(「シュトゥットガルト21」)に関わらせて、ドイツにおける地方自治と民主主義の現状について論じた。このシンポジウムは、上のテーマに関する日独の研究者による共同研究プロジェクトの一部であり、平成30年度中に研究成果を一書にまとめるべく準備を進めている。拙報告に関連する論文も、同書に収録される予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
拙著のドイツ語版をドイツの学術機関の助成を得て刊行する見通しが得られたのは重要な成果である。また、日独の研究者による国際共同研究に加わり、本研究の成果の一部をシンポジウムで報告したほか、ドイツで刊行予定の書籍(英文)収録論文として発表するチャンスも得られた。
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Strategy for Future Research Activity |
拙著のドイツ語版刊行に向け、平成30年度中に実施される刊行助成の最終審査に向けて準備を進める。また、上記国際共同研究の成果として刊行予定の書籍に寄稿する論文の作成に取り組む。
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Causes of Carryover |
拙著ドイツ語版刊行は、本研究の申請時には想定していなかった企画である。その実現に向けた作業を主たる理由として研究計画の1年延長を申請し、承認された。次年度使用額は、この作業ならびに本研究課題に関わる他の研究活動のために使用する。
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Research Products
(2 results)