2017 Fiscal Year Research-status Report
フォロワー視点によるリーダーシップに対する期待・失望のメカニズムの解明
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15K03621
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Research Institution | Komazawa University |
Principal Investigator |
日野 健太 駒澤大学, 経営学部, 教授 (70339670)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | リーダーシップ / 暗黙のリーダーシップ |
Outline of Annual Research Achievements |
Are Leadership Theories Western-centric? Transcending Cognitive Differences Between the East and the Westを執筆した。リーダーに注目する傾向が,物事との説明を個人の資質や行動によって行おうとする傾向,つまり「基本的認知の誤り」の一種であることを示し,この傾向が弱い東アジアでは,リーダーシップをそもそもリーダーフォロワーの関係と捉え勝ちであることを示した。文化によって,どのようなリーダー行動が好まれるのかはすでに明らかにされているとおりであるが,何をリーダーシップと見なすのかについての研究としてユニークな論考だと考えている。クレアモント大学のRonald Riggioが編集するWhat' wrong with leadershipの一章となる予定である, また,自己犠牲とリーダーシップ需要に関する査読論文の査読対応を行った。査読者のコメントが合わせて30項目以上にのぼり,想像以上に時間がかかった上に,投稿していたJournal of Applied Social Psychology誌からrejectの結果を受け取り,今後の対応を考えているとことである。 2つの原稿は,どちらも当該年度中に活字になるところまで行かなかったが,研究成果を国際的に発表するという当初の目的を達成しつつある。 また,10月にベルギーで開催されたILA(International Leadership Association)19回大会で,リーダーシップ幻想に最初に注目したJames Meindlについて行われた小セッションで報告を行い,参加者と意見交換した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
自己犠牲とリーダーシップ需要に関する査読論文の査読対応に4ヶ月程度を費やすことになり,春の講義のない期間を調査の準備に充てることができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
当初計画にあった質問紙調査を夏期休業中に行う。
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Causes of Carryover |
2016年度は共同で行った翻訳作業(成果は発表済み)が共訳者の都合で遅れ,2017年度は前述の通り査読対応に予想以上の時間がかかったために,研究計画が遅れている。 延長年度に資金の余裕が生じたので,充分な準備の上で,調査会社を利用した質問票調査を行う。主な資金の活用は,パソコンの購入,国外出張1回,質問票調査である。
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Research Products
(1 results)