2017 Fiscal Year Annual Research Report
Managing the Father-Daughter Succession Process in Japanese Family Business
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15K03625
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
高田 朝子 法政大学, 大学院イノベーション・マネジメント研究科, 教授 (10349194)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
恩蔵 三穂 高千穂大学, 商学部, 教授 (10287956)
横田 絵理 慶應義塾大学, 商学部(三田), 教授 (20277700)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 女性管理職 / 女性後継者 / 承継プロセス / ファミリービジネス / リーダーシップ / マネジメント / モチベーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は男性の後継者と比較して少数派である女性後継者特有の要素や、成長のプロセス、そして育成方法などについて多くの女性後継者への丹念な聴き取り調査を通じてその一部を明らかにしたもである。少子高齢化が進み企業における女性活用が重点施策とされる中で、女性後継者の育成の為のマネジメントシステムを明らかにすることが目的であった。最終年度は昨年度までで明らかになった知見の検証を中心に行った。 一般に承継プロセスの始まりは、Handler(1990)に代表されるように家業に入社した時期を示すことが多い。確かに家業に参画をして後継者への道のりを歩き始めるという点では妥当である。ところが本研究で行った27名の女性後継者への聴き取り調査において女性後継者達が承継プロセスの始まりを認知したのは、承継が父親によって示された時期のことであった。親から何らかの形で指名され社長就任した14名の内9名、立候補した13名の内9名、合計18名が正式に後継者となった時期から社長就任までの期間が2年以内と答えている。そしてその期間を真の意味での承継プロセスの時期と認知し覚悟を決めていた。 いわば後継者達の認知の中では承継プロセスが二段階の構造を持ち、入社から承継への明示までが第一ステップだとすると、本人達が真の意味での承継プロセスと認知するのは第二ステップの親の宣言からであった。これは、政策金融公庫(2013)の調査で準備期間が短いと女性社長達が回答していることの証左となるものであり、尚且つ新たな本研究での発見である。
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Research Products
(4 results)