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2016 Fiscal Year Research-status Report

標準化がイノベーションに与える影響に関する研究

Research Project

Project/Area Number 15K03650
Research InstitutionHitotsubashi University

Principal Investigator

江藤 学  一橋大学, 大学院商学研究科, 教授 (30280902)

Project Period (FY) 2015-04-01 – 2018-03-31
Keywords標準化 / イノベーション / ナノセルロース / ファインバブル / ナノモールディング / 電動アシスト自転車
Outline of Annual Research Achievements

平成28年度は、平成27年度に引き続き、選定した標準化テーマについて、そのイノベーション動向を調査した。
ファインバブルについては、高知県における活用動向、宮城県における活用動向などをインタビュー調査するとともに、本技術の専門家である産総研高橋先生、本技術の標準化を進めているファインバブル協会の藤田氏(IDEC)などにもインタビューを行い、同技術の実用化動向、標準化動向を把握した。この成果はまもなくワーキングペーパーとして公表する。
金属樹脂接合技術(ナノモールディング)については、昨年度取りまとめた成果のフォローアップ調査として、周辺企業へのインタビューを進めた。その結果、標準化がイノベーションやその事業化に大きな影響を与えていることが確認できたが、その動向が流動的であり、さらなる観察が必要であった。このため、昨年度取りまとめた成果の発表を一旦取りやめ、非公表とした上で、さらなる調査を継続することとした。
ナノセルロースについては、業界における特許動向、標準化動向の調査研究を続けた。標準化については品質の表示方法の標準化についての検討を進め、関係企業へのアンケート調査などを実施した。平行して実施した特許調査関係では、京都大学の特許の公開によるイノベーションへの影響を検討するため、独占禁止法専門家へのインタビュー調査などを実施した。
さらに追加テーマとして、電動アシスト自転車の標準化とイノベーションに関する研究を進め、特に、標準化の一形態である技術規制がイノベーションに与える影響を整理して、海外国際学会での発表等を行った。この関連では、インドの制度とイノベーションの関係に関する研究にも着手して、国内インド研究者へのインタビューを進めるなど情報収集を行った。
本研究成果のアウトプットとして、学会発表などは当然のこと、人材育成教材としての活用も開始し、複数大学での教材として利用した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

各テーマの研究はほぼ順調にすすみ、多くのインタビューを行うとともに、その成果の取りまとめも進んでいる。また、新しく追加したテーマについても研究を取りまとめ発表した。
ただし、多くのテーマで状況が流動的であるため、評価を取りまとめて発表するタイミングが難しいことを発見した。今回の研究は三年間で取りまとめて発表という形で終了することは困難で、継続的なフォローアップが必須といえるだろう。

Strategy for Future Research Activity

ファインバブルについては東北および熊本の事例研究を行い、ファインバブル技術全体としてのとりまとめを行う。ナノモールディングについては、事態を流動化させている中国企業の動向について調査を行い、市場動向を把握する。さらに大成プラス社のインタビューを実施し、同社としての利益・損出などを整理したうえで、周辺企業とのイノベーション相互作用を研究する。
ナノセルロースについては、急激に拡大している参入企業の動向を調査し、イノベーションの状況を把握するとともに、標準化がイノベーションに与えた影響を整理する。
いずれの研究も29年度で終了できるものではないが、29年度は予算上の終了年度であるため、3年間の研究を取りまとめ、研究・イノベーション学会などで、標準化とイノベーションの関係に関する現状の知見を整理発表する。

Causes of Carryover

インタビューを、別予算で実施する活動と平行して行うことで、本研究での使用を予定していた経費(特に旅費)を別予算から出すことができ、旅費の使用を抑えることができたため。

Expenditure Plan for Carryover Budget

最終年度はインタビュー件数が減ることを想定していたが、実際には相当のインタビュー件数が必要となる。そのための消耗品購入が必要なことなどから、それらの経費に充当する予定である。

  • Research Products

    (3 results)

All 2016

All Presentation (2 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results) Book (1 results)

  • [Presentation] 国毎の規制の違いによるイノベーションの変化 電動アシスト自転車の事例2016

    • Author(s)
      江藤 学
    • Organizer
      研究・イノベーション学会
    • Place of Presentation
      早稲田大学(東京都新宿区)
    • Year and Date
      2016-11-05 – 2016-11-06
  • [Presentation] Innovation Created from Differences in Regulations - A case study of the electric-assist bicycle -2016

    • Author(s)
      Manabu Eto
    • Organizer
      PICMET2016
    • Place of Presentation
      米国ハワイ州ワイキキ市
    • Year and Date
      2016-09-06
    • Int'l Joint Research
  • [Book] 標準化教本2016

    • Author(s)
      江藤学(編集委員長) 松本恒雄、瀬田勝男、武田貞夫、藤澤浩道、平松幸雄、小野晃
    • Total Pages
      313
    • Publisher
      日本規格協会

URL: 

Published: 2018-01-16  

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