2015 Fiscal Year Research-status Report
エビデンスに基づいたスタートアップ企業のためのイノベーション戦略
Project/Area Number |
15K03656
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山口 栄一 京都大学, 総合生存学館, 教授 (30367974)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 寛康 兵庫県立大学, シミュレーション学研究科, 准教授 (60418499)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | SBIR / 日本 / 米国 / 英国 / 政策 / イノベーション |
Outline of Annual Research Achievements |
27年度は,アメリカのSBIR政策を模した日本のSBIR政策について,定量的評価や政策策定を行っている中小企業庁などへヒアリング,あるいは政策に関する会議で講演を行うなどした.加えて3/19-28の日程でロンドン・ケンブリッジ出張を行ない下記の発見をした (1)イギリスは米国SBIRにもっとも近いモデルでSBRIを実施している.(2)一方で科学行政官が完全に民営化されている.(3)フェーズ1,2は米国と同じ方式でほぼ同じ金額である.(4)法律で縛られていないので不安定である.また善意がベースであり,それも不安定さの理由である.日本のSBIR政策の定量的評価については,以下のことがわかった.(1)日本のSBIR採択企業は売上変化,雇用変化,特許数において,有意な向上はみられなかった.(2)回帰モデルにより,企業サイズ,複数の採択,技術水準,地域におけるベンチャー企業融資,地域の人口などでコントロールしたが,依然として上述の指標において,有意な向上は見られなかった.結論として日本のSBIRは失敗している.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請した内容通り,日本のSBIR評価および他の国のSBIR評価について推進している.
|
Strategy for Future Research Activity |
今後も申請通り,あるべき日本のSBIR政策について検討,提案を行っていく.
|