2017 Fiscal Year Research-status Report
地域特産品のブランド構築戦略と価値連鎖構造に関する比較研究
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15K03660
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
松隈 久昭 大分大学, 経済学部, 教授 (60238996)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 特産品 / ブランド / 価値連鎖 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、平成28年に行った農産物に関するアンケート調査に基づき論文を書いた。主な分析視角としては、ブランド論と組織を評価する資源ベース論を用いた。具体的な分析結果は以下のようになる。 第1に、アンケート調査結果によると、地域団体商標を得た農産物について、農業組合等がアピールしたい点は、農産物の「味の良さ」、「伝承・知名度」、「安全性」の順であった。第2に、地域団体商標を得た農産物の団体による自己評価については、ブランド力は強いという意見が約8割、品質を越えた何らかの魅力があるが約7割と高く評価された。また、品質と価格が同じならば、消費者は自分たちの商品を選ぶという意見も8割と高く、地域団体商標を得た農産物の自己評価は高いものになった。第3に、地域団体商標の成果に関しては、地域団体商標を得ても、価格と販売量は必ずしも上がらないという結果になった。しかし、地域団体商標を取得することにより、安定的な販路の確保と販路の拡大については、一定の効果がみられた。第4に、地域団体商標を得たことによる組合員の意欲の向上への影響については、組合員の意欲の向上に影響を与えたという割合が約6割であり、効果があるといえる。第5に、地域団体商標によるブランド化の満足度については、肯定的意見が5割であり評価されている一方で、否定的意見は約1割となった。 最後に、ブランド化の満足に関しては、ステップワイズ重回帰分析を行い、価格の向上のみがブランド化の満足度に影響を与えるという結果になった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
平成29年度に研究を終える予定であったが、平成28年の熊本地震や翌年の北部九州豪雨の影響により、九州の地域特産品の生産者は大きな被害を受けた。それゆえ、アンケート調査およびヒアリング調査を行うことを延期した。 なお、事業期間延長の承認が得られたので、遅れている調査を進めたい。
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Strategy for Future Research Activity |
当初予定していたアンケート調査およびヒアリング調査を行いたい。まず、アンケートについては、プリテストの内容を改善して行う。それにより、地域特産品をブランド化する方法、価値連鎖の構造に関して整理し、成功要因を分析したい。 分析視角としては、マーケティング論、資源ベース論等を用いて、研究を進めたい。
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Causes of Carryover |
平成28年の熊本地震、29年の北部九州豪雨の影響を受け、九州の特産品の生産者は大きな被害を受けた。それゆえ、アンケート調査等の実施を延期した。 事業期間延長の承認を得たので、当初の計画に沿って研究を進めたい。
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Research Products
(2 results)