2016 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
15K03663
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
三崎 秀央 兵庫県立大学, 政策科学研究所, 教授 (30312763)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 組織的公正 / 手続的公正 / 分配的公正 / 戦略の浸透 |
Outline of Annual Research Achievements |
当該研究は、組織行動論もしくは社会心理学や社会学をベースとした理論的枠組みである組織的公正理論を、経営学的な観点から再検討し、より実務的かつ説明力の高い分析枠組みを構築することを目指している。具体的には、申請者がこれまでに蓄積してきた当該領域に関する知見である戦略的な変数や人的資源管理といった変数を組織的公正理論に取り込んだ枠組みを構築することを目的としている。 当該年度は、当該年度は、①企業に対するインタビュー調査を実施し、概念の操作化をする際の課題や設問の抽象度や用語に関する課題を明確にする、②大量サンプルによるアンケート調査の実施、を行った。特に、②については、3,000以上のサンプルを得ることができ、分析の結果、戦略の明示、浸透、および戦略に基づいた評価活動が組織的公正に影響を与えていることを示した。これらの研究成果の一部は、「戦略の浸透と従業員の公正感―サービス業C社の事例―」『経営行動科学学会第19回年次大会発表論文集』2016年11月.に掲載されている。 また、これらの一連の調査をもとに、イノベーション活動に従事する従業員に焦点を当てた調査分析を実施した。イノベーションに従事する従業員は、専門家社会のパラダイムを重視する一方で、企業の戦略や方針に縛られる。当該研究では、これらを高い次元で統合することが重要であることを明らかにした。これらの研究結果の一部は、「イノベーションを生み出す組織において克服すべきダイコトミー」経営行動科学学会第19回年次大会シンポジウム,2016年11月6日.において報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
問題なく進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究成果をもとに、大規模な調査を実施し、普遍性のある知見を導き出す。
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