2018 Fiscal Year Annual Research Report
The Current situation and Issues in globalization of Knowledge Intensive Firms: Consistency between Strategy and Global Human Resource Management
| Project/Area Number |
15K03666
|
|---|
| Research Institution | University of Hyogo |
|---|
Principal Investigator |
西井 進剛 兵庫県立大学, 経営研究科, 教授 (60382256)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笠原 民子 静岡県立大学, 経営情報学部, 講師 (40523189)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
|
| Keywords | 知識集約型企業 / プロフェッショナル・サービス / グローバル化 / グローバル戦略 / 国際人的資源管理 / タレントマネジメント / ナレッジフロー |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、知識集約型企業のグローバル化の現状と課題について、戦略と国際人的資源管理の整合性の観点から考察を行うことにある。平成30年度は、以下の2点について主に研究を実施した。第1に、知識集約型企業のグローバル戦略について「ナレッジフロー」（知識移転、知識創造の概念も含む）の観点から考察を行うこと、第2に、知識集約型企業におけるナレッジフローと国際人的資源管理（グローバルタレントマネジメント）との関係性について考察を行うこと、である。
考察の結果、大きくは以下の2点について明らかとなった。第1に、知識集約型企業がグローバル戦略を展開する上で、実際にどのようなナレッジフローが行われており、それがどのように機能しているかという点である。広告会社における国際的なプロジェクトに関する事例研究から、①知識移転の検討・リサーチ、②移転の実行・履行、③適用／適応、④知識の強化・統合という知識移転プロセス及びその結果としてどのようにプロジェクトが成功をおさめることができたのかという点について明らかとなった。第2に、円滑なナレッジフローを行うためには、国際人的資源管理が非常に重要な役割を果たしているという点である。とりわけ、知識を実際に有効活用し、具体的な成果に結びつけるためには、知識移転、創造を担保するための諸制度、プラクティスが重要となることが明らかとなった。
加えて、発見事実として、知識集約型企業のグローバル化、グローバル戦略のあり方は、当該知識集約型企業の意思決定によってのみ決定されるのではなく、クライアント企業のグローバル化、グローバル戦略との関係性も大きな影響を与えていることがわかった。とりわけ、事例研究で対象とした広告会社のグローバル戦略という点では、クライアント企業の強み、グローバル戦略についての考え方とのマッチングが非常に重要となっていた。
|
