2017 Fiscal Year Research-status Report
グローバル・ナレッジイノベーション・パターンの形成と進化-日韓企業の実証研究
Project/Area Number |
15K03667
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Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
平野 実 県立広島大学, 経営情報学部, 教授 (00405507)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朴 唯新 県立広島大学, 経営情報学部, 准教授 (20435457)
李 在鎬 広島市立大学, 国際学部, 教授 (40342133)
姜 判国 四国大学, 経営情報学部, 教授 (50405510)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 知識創造 / 知識経営 / 国際合弁企業 / イノベーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,知識創造モデルを分析視角として,海外に展開している日韓の自動車産業とエレクトロニクス産業を対象とする実証研究によって,日韓企業の海外現地法人の知識創造の実態を明らかにすることである。具体的には,次の3つの課題を達成する。①海外市場に展開している日韓企業の海外現地法人の知識創造プロセスの規定因の特定化,②特定された知識創造プロセスの規定因(例えば,主要競争戦略,市場の競争度,企業規模,事業内容,創業年数,情報技術・情報システムの整備活用度等)によって異なると予想されるグローバルな知識創造プロセスの型,すなわち「グローバル・ナレッジイノベーション・パターン」の析出,さらに③海外市場において高い成果を達成している企業と低い成果に留まっている企業の「グローバル・ナレッジイノベーション・パターン」の動態的展開を解明し,各々の成功要因や失敗要因を明らかにする。 平成29年度では,日韓合弁企業,および,日本のエレクトロニクス企業群の知識創造プロセスの動態的展開の解明を試みた。Lee and Hirano(2017)では,日本の自動車部品製造メーカーと韓国企業の国際合弁企業の事例研究を行い,その成功要因を、知識創造の視点より明らかにした。また,Park(2017)らの研究では,日本のエレクトロニクス企業(パナソニック,ソニーなど)の研究開発戦略における知財戦略,すなわち,グローバル・ナレッジイノベーション・パターンの特徴を特許データを用いて分析し明らかにしている。さらに,李(2018)では,設備のセンサーシステムや医療,自動車部品などを展開し安定的な成長を遂げているオムロンの知識経営の軌跡を俯瞰し,知識経営を遂行するめの組織体制の変遷を考察した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
(理由) 平成29年度に実施予定であった海外調査の分析(特に韓国のエレクトロニク企業群のグローバル・ナレッジ・イノベーション・パターンの解明)の進展に遅れが生じているため。
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Strategy for Future Research Activity |
(今後の推進方策) 平成30年度では,平成29年度に実施予定であった海外調査の分析と本研究の総合的な分析・総括を同時並行的に実施することで研究の推進を図る。
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Causes of Carryover |
(理由) 先に述べたように,平成29年度に実施予定であった海外調査の分析(特に韓国のエレクトロニク企業群のグローバル・ナレッジ・イノベーション・パターンの解明)に時間を要しているため。 (使用計画) 平成29年度から繰り越した予算は、平成30年度に実施する海外調査の分析,および,その成果発表として,国際学会での発表等にも予算を充当する予定である。
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