2017 Fiscal Year Annual Research Report
International Comparisons of Corporate Characteristics among Corporate Joint Ventures, Corporate Mergers and Acquisitions, Wholly Owned Subsidiaries
Project/Area Number |
15K03693
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
星野 靖雄 筑波大学, システム情報工学研究科, 教授 (00096744)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | オーストラリア / ニュージーランド / 資源志向 / 市場志向 / CEO / 年次報告書 / 財務上の評価 / CSR |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、オーストラリアとニュージーランドにおける日系子会社の所有構造とCEOの国籍との関連についての市場志向型戦略の分析をした。2003-2008年でのオーストラリアとニュージーランドのデータより、両国での日系企業は資源志向より市場志向の方が多数を占めて入り、オーストラリアへの方が資源志向の企業の割合はより高い。日系企業での日本人従業員は少数であるが、CEOについてはオーストラリアで8割以上であり、ニュジーランドでは半数強と異なっている。進出形態はグリーンフィールド型投資が大多数を占めている。市場志向の子会社は多数所有であり、CEOが日本人であることも示された。ロジット回帰分析では、ニュージーランドでの市場志向性は所有比率に関係があり、オーストラリアの子会社では市場志向性とCEOの国籍と関係があることが指摘できた。両国の集計データを分析すると、市場志向性と所有比率には正の関係があることも示された。 次に、日本企業により発行された英語版の年次報告書より企業の社会的責任開示CSRDの価値の適合性を調査した。株主論の枠組みにより、長期のCSRDの財務上の市場での成果を総資産収益率、売上高収益率、一株当たりの収益の3指標で調べた。101社の英語と日本語でCSRの年次報告書を出している企業を分析すると、労働、人権、製品の安全性の開示が多ければ多いほど、財務上の市場の評価がより高くなっていることがわかった。これまでは日本企業の実際のCSR報告を取り扱っている研究は比較的に数少ない。
|
Research Products
(4 results)