2015 Fiscal Year Research-status Report
社会的企業の経営実態と制度的基盤に関する国際比較研究
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15K03703
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| Research Institution | Kansai University |
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Principal Investigator |
橋本 理 関西大学, 社会学部, 教授 (60340650)
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2015-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | 社会的企業 / 協同組合 / NPO / 住民自治組織 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、社会的企業の経営実態と制度的基盤について、「高齢者支援事業」「農村地域の共同事業」の2つの事業領域を対象として分析し、その望ましいあり方を明らかにすることを目的としている。本年度には、社会的企業の理論分析および高齢者支援のあり方に関する調査をもとに今後の研究に向けた予備的考察を行い、その成果の一端を国際学会で報告した。また、「高齢者支援事業」に関しては、介護保険制度における新しい地域支援事業の動向を踏まえ、医療福祉生協の事例を用いながら、地域での支え合いの仕組みについて基礎的なデータの収集と実態調査を行った。農村地域の共同事業についても、基礎的なデータおよび文献を再確認するとともに、実態調査を進めている。これらの調査および分析の成果は、次年度以降に、研究ノートや論文、学会報告等によって成果発表を行う予定である。
本研究は、「高齢者支援事業」「農村地域の共同事業」に関して、韓国・英国と日本の国際比較を行うという特徴もある。本年度においては、韓国の研究者との交流のなかから、日韓の介護保険制度および高齢者支援のあり方の異同について検討を進めるとともに、日韓両国の介護のあり方を分析する共通の理論的枠組を構築すべく、研究を進めているところである。英国の状況については、英国の研究者との交流のなかから、社会的企業の最新状況についての情報を収集し、その特著について分析を進めている段階にある。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度計画において実施予定としていた研究のなかで、社会的企業の理論研究については、研究の最新動向を踏まえた文献の渉猟を行い、分析を進めることができた。「高齢者支援事業」や「農村地域の共同事業」を実施する社会的企業についての基礎的な情報収集については、研究対象としている医療福祉生協や住民出資型企業の財政規模・活動内容等の基礎的なデータの収集を進めている。社会的企業に関する国内ヒアリング調査については、「高齢者支援事業」および「農村地域の共同事業」について現場の担当者からヒアリング調査を実施したが、今後も調査を継続して調査内容を充実させていくことが必要である。海外の社会的企業については、韓国・英国の研究者の協力を得て現場の状況について情報収集を進めているが、具体的な実態を知るために、次年度に実態調査の実施を予定している。
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| Strategy for Future Research Activity |
高齢者支援に関わる社会的企業の実態分析については、介護保険制度における新しい地域支援事業の動向を踏まえて、調査・分析を踏まえた研究ノート・論文等としてまとめる予定である。また、「高齢者支援事業」および「農村地域の共同事業」の双方について、活動内容や経営課題、必要とされる公共政策・地域資源のあり方を明らかにすべく、実態調査および理論分析を進める。国際比較研究については、現地の研究者との研究交流によって最新の状況を入手するとともに、現地での調査を行う予定である。
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| Causes of Carryover |
予定していた海外調査について、今年度は調査実施のための基礎的な情報収集に注力し次年度に調査を実施することにしたため、次年度使用額が生じている。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
海外調査および国際学会参加のための外国旅費、国内調査のための調査・研究旅費を使用する予定である。また、調査準備に用いる文献および調査先で入手する資料を購入するために、消耗図書費を使用する予定である。そのほか、調査準備や入手した資料の整理等に用いる文具・プリンタトナー等の消耗品費、資料整理・データ入力等の研究補助のための人件費、英語校閲や通訳のための費用を使用することを予定している。
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