2019 Fiscal Year Annual Research Report
Research on the Impact of Advanced ICT on International Business-Cloud, Cross-border EC, and Corporate Organization
Project/Area Number |
15K03706
|
Research Institution | Hannan University |
Principal Investigator |
伊田 昌弘 阪南大学, 経営情報学部, 教授 (50223079)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
多田 和美 法政大学, 社会学部, 准教授 (50582805)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 越境EC / 国際プラットフォーマー / 新しい参入モード / 内部化理論の有効領域 / 国際B2B2C |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、最終年度であり、研究のまとめを行った。また、代表研究者(伊田)が、1年間(2019年4月~20年3月)、カナダOntario Tech University(University of Ontario Institute of Technology)において在外研究の機会に恵まれたことから、Terry Wu 教授との国際共同研究を行った。研究概要は以下の通り。
①越境ECは、国際ビジネスにおいて「新しい参入モード」であることを明らかにした。インターネットのプラットフォーマーを利用することで、初期投資、外国人採用、販路開拓などが参入に際して、必ずしも自社にとって必要でないということを明らかにした。②従って、従来不可能と考えられてきた中小零細企業であっても国際ビジネスが可能となり、特に「国際B2B2C」という方式が注目される。これは、分業と協業による国際情報システムであり、新しい国際ビジネスのスタイルと言える。③また、従来からの巨大な多国籍企業にとっても、単独(自社)ですべて行動するよりもこれら国際連携ネットワークを利用した方がコストや利益面で効率が良くなる傾向があり、国際プラットフォームの研究をすると、理論面において「内部化理論」の有効領域が狭まってきており、「外部資源の利用」といったオープンスタイルの領域が増していることが強く示唆される。④国際的には、6か国調査から、越境ECの重要性が増していること。特に化粧品、デジタル財(ゲーム、映像、音楽など)、旅行などの面で、越境ECが進んでいることを明らかにした。⑤ケースとして、日本酒を事例研究として扱い、国際プラットフォーム大手4社による参入順序をシミュレーションした。結果は初期段階で「楽天」→「Amazon」「eBay」となり、中国での大規模な取引になった時点で「T-mall」が利用されるという結果を得た。
|
-
-
-
-
-
-
[Book] 未来の多国籍企業2020
Author(s)
浅川和宏・伊田昌弘・臼井哲也・内田康郎
Total Pages
376
Publisher
文眞堂
ISBN
978-4830950605
-