2017 Fiscal Year Annual Research Report
The Process of Developments of Japanese SMEs and Effects to Its Organizations and Industrial Agglomerations by Collaborating with Thai Companies
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15K03707
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
関 智宏 同志社大学, 商学部, 准教授 (40434865)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 中小企業 / ものづくり / 海外事業展開 / プロセス / タイ / 東南アジア / ケース・スタディ / タイプラスワン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、日本の産業集積地域に立地し、かつタイに進出する中小企業を対象に、1)自社の発展プロセスの観点から、海外事業展開に伴う現地ローカル企業との関係構築とその成果を、また2)その関係構築に伴う、日本の拠点組織および立地する産業集積地域に与える影響プロセスを明らかにし、仮説構築(理論化)を試みることを目的としている。 本年度は、本研究の最終年度であったが、昨年度にタイのプミポン国王がご逝去されたことによりタイでの訪問調査が実現できなかったことから、タイだけでなく、タイの周辺国であるカンボジアを拠点に、タイプラスワンの経営実践にかんする調査活動と、タイを含む東南アジアに製造拠点を有する日本の中小企業を対象に、上記の2つの研究課題に関連した調査活動の2つの調査活動をおもに行った。 具体的には、前者については、カンボジアとタイの国境地域であるポイペトにタイプラスワンとして製造拠点をかまえようとする、名古屋の中小ものづくり企業を対象に、調査活動を行い、その展開プロセスを考察した。この研究成果は、同志社大学人文科学研究所『社会科学』に「中小ものづくり企業による国際化とタイプラスワンの経営実践―カンボジア・ポイペトにおける事業展開をケースとして―」というタイトルで公開される予定である。 また、後者については、東南アジアに製造拠点を有する中小ものづくり企業を対象に、とくに外国人労働者との接点から、現地での製造拠点の設立、その後の日本の組織変革の影響という一連のプロセスについて考察した。この研究成果は、一般財団法人商工総合研究所『商工金融』に「ものづくり中小企業とインターナショナライゼーション―日本の中小企業における『ヒト』の国際化―」というタイトルで公開された。またそのテーマに関連した内容で、日本中小企業学会にて理論的視座を踏まえ、学会報告を行った。
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