2015 Fiscal Year Research-status Report
上場企業における同族経営の比率と業績への影響にかんする研究
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15K03713
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Research Institution | Japan University of Economics |
Principal Investigator |
落合 康裕 日本経済大学, 経営学部, 准教授 (70740679)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 同族企業 / 財務分析 / 上場ファミリービジネス / 世代を超えた企業家活動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、東証一部上場企業における同族企業の実態把握(銘柄の特定等)に基づき、同族経営の形態が企業業績に与える影響とその経年的推移を明らかにすることである。初年度である平成27年度では、先行研究における課題を踏まえ、分析の前提として東京証券取引所第一部(1,822社)を対象として、EDINETを用いて有価証券報告書に記載された「大株主」「役員の状況」欄に基づいて、同族企業区分と業績に関するデータベースの構築を行った。また、当該区分に基づき、同族企業と非同族企業の業績の優劣の検証、並びにその優劣がどのような財務指標によって検出されるのかを検証した。尚、本研究業績については、株式会社同友館より、『ファミリービジネス白書[2015年度版]』として商業出版された。また、本研究成果については、日本経済新聞電子版において「最新調査で判明 同族企業は「攻めながら守る」(11/25)」で取り上げられる等、世間で注目を集める成果を出しつつある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本研究は、当初、研究代表者と研究代表者と勤務先を共にする研究者で初年度ならびに次年度の研究を行う予定としていた。他方、本研究の趣旨に賛同を頂いた中小企業診断士(東京支部)や日本ファミリービジネスアドバイザー協会の研究者との協力が得られたことから、本研究は当初の進捗計画の前倒しを実現することができた。併せて、株式会社同友館の協力を得ることもでき、最終的に商業出版として、本研究の成果を世に問うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の本研究の重点課題としては、研究成果の国内外における学術学会での研究発表を行うことである。併せて、学術学会での研究発表の成果を学術論文として纏める作業を行う予定である。特に、海外では日本の同族企業についての関心が強まっていることから、英文による研究成果の発信についての取り組みを行う予定である。
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