2017 Fiscal Year Annual Research Report
Study on Strategy in End-of-Life Vehicles Recycling Business
Project/Area Number |
15K03716
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Research Institution | Keiai University |
Principal Investigator |
粟屋 仁美 敬愛大学, 経済学部, 教授 (30342306)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | CSR / 戦略 / 再資源化ビジネス / 次世代自動車 / 取引コスト / 資源循環 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,自動車リサイクル市場(静脈市場)を,経済的費用で分析することでその戦略性を明確化するものである。使用済自動車から生じる外部性の内部化を所有権理論,企業間関係論の観点より検討し,戦略的な市場化・事業化の方法を導出することを目的としている。その上で静脈市場特有の戦略性の有無について言及を試みるものである。 平成29年度も,フィールド調査を重点的に行い,企業間連携による経済効率の向上を明らかにしつつ,自動車産業のグローバル性とそれに伴う再資源化の国際展開,そして自動運転など将来の技術への再資源化の対応についてと,視野を広げた。そのうえで静脈産業全体の経済性を向上させるには,個別最適の積み重ねによる全体最適の実現が必要であることを導出した。 研究手法としては,自動車リサイクルに関する産官学の研究会の参加と企業訪問(ヒアリング)である。研究会とは,広島資源循環プロジェクトとSR再資源化会議のことである。 また,企業訪問(ヒアリングもしくは見学)先は以下である。本田技研工業寄居工場 (埼玉県,平成29年4月19日),ショルツ本社(ドイツ アーレン,平成30年2月27日-3月2日)である。 また企業訪問のみではなく,自動車リサイクルに関連する団体が主催する第26回開催2017NEW環境展(東京 平成29年5月24日),エコプロダクツ2017(東京平成29年12月7日),東京モーターショー2017(東京 平成29年10月30日31日),にも参加し,新たな知見を得た。加えて,IRRSG自動車リサイクルサミットⅢ(東京平成29年7月5日)では講演「戦略論からのアプローチ「再生(資源循環)の経済」の提案」,シンポジウム広域マルチバリュー循環をめざして II 循環・ネットワーク型の経済と経営の方向性(東京平成30年1月24日)では,講演「静脈のマネジメント-再生の経営戦略-」を行った。
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