2017 Fiscal Year Research-status Report
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15K03721
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| Research Institution | University of Tsukuba |
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Principal Investigator |
西尾 チヅル 筑波大学, ビジネスサイエンス系, 教授 (80241769)
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| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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| Keywords | 消費者行動 / ソーシャルマーケティング / 社会志向 / 社会貢献活動 / コーズリレーティッドマーケティング |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は消費者の社会問題への関心度を高め、社会に配慮した行動や消費生活が推進させるために必要なマーケティング施策を得ることを企図して、消費者の社会志向と社会的行動のメカニズムの解明を目的としてきた。過去３年に渡り、課題１：消費者の社会問題の認知の多様性とその特徴、課題２：社会志向を高める内部要因と外部要因の特定化、課題３：社会的行動の規定要因の解明と社会規範の影響の３つの研究を行ってきた。完成年度である本年度は、課題３についての研究を行い、研究の総括を試みた。その結果、消費者の社会的行動は、①消費者と社会課題との距離的近さを表す概念である関与、倫理観、利他的志向等の個人差要因、②当該社会行動の有効性評価や実行可能性評価、実践に伴うコスト・労力評価、および、個人生活へのベネフィット評価等の促進要因の他、新たに③消費者の所属集団の規範、とりわけ、準拠集団からの是認期待による間接互恵性も重要な要因であることが明らかになった。すなわち、コーズ型商品や社会支援型商品の選択においては、企業と社会支援内容との適合性（フィット）や、その支援の有効性認知を高めることも重要だが、準拠集団の規範や当該集団からの是認期待の影響も重要であることが示された。これらの成果は、査読付き学術雑誌に掲載された他、企業と社会フォーラム学会誌に招待論文として掲載された。また、間接互恵性の効果に関する研究は、日本プロモーショナル・マーケティング学会の2017年度学会賞を受賞した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
完成年度である本年度は、これまでの研究で得られた成果を踏まえて、消費者の社会的行動の規定要因の解明と社会規範の影響（課題３）についての研究を行い、研究を総括する予定であった。しかしながら、実母の介護（要介護認定２）が発生し、そちらに多くの時間がとられた。そのため、課題３の内、社会規範（間接互恵性）の影響についての実証研究を実施し、それらの影響を含めた統合モデルの構築は行うことができたが、大規模調査によってその妥当性を検討することはできず、研究の総括も行えなかった。
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| Strategy for Future Research Activity |
上記の点については、すでに科学研究費助成事業補助事業期間延長承認申請書を提出し、1年間の期間延長が承認されている。そこで、来年度早々に大規模調査を実施し、仮説モデルの妥当性の検討と因果関係の解明を行い、研究の総括を行う。
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| Causes of Carryover |
完成年度である本年度は、これまでの研究で得られた成果を踏まえて、消費者の社会的行動の規定要因の解明と社会規範の影響（課題３）についての研究を行い、研究を総括する予定であった。しかしながら、実母の介護（要介護認定２）が発生し、そちらに多くの時間がとられた。そのため、構築した統合モデルを検証すべく大規模調査が実施できなかった。この点については、すでに科学研究費助成事業補助事業期間延長承認申請書を提出し、1年間の期間延長が承認されている。そこで、来年度早々に大規模調査を実施し、統計的分析を行い、仮説モデルの妥当性の検討と因果関係の解明を行い、研究の総括を行う。残額はアンケート調査費用と分析補助アルバイトへの謝金に充当する計画である。
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Research Products
(7 results)
