2016 Fiscal Year Research-status Report
ブランド・リレーションシップ戦略と消費者の反応の関係の解明
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15K03731
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
久保田 進彦 青山学院大学, 経営学部, 教授 (10340184)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | マーケティング / ブランド / リレーションシップ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、企業のブランド・リレーションシップ戦略が、消費者にどのような影響を及ぼすかについて解明しようとするものである。この目的のために、本年度はブランド・リレーションシップの形成に関するモデル構築を中心として、主に次の事柄を行った。①関連文献のレビュー、②企業担当者に対するインタビュー、③モデルの構築、④モデルの検証、⑤学会報告、⑥モデルの修正と検証、⑦論文執筆。以下に、それぞれについて説明を行う。 ①について:ブランド・リレーションップの形成について、既存研究をレビューした。これによって、リレーションップの形成が2つの考え方(プロパティ型とパートナーシップ型)によって説明されてきたことが明らかになった。またブランドリレーションシップにおいて重要となる、同一化や愛着といったいくつかの概念において、定義上ならびに測定項目上の重複が見られることが明らかになった。②について:昨年度延期した企業担当者に対するインタビューを行った。③および④について:前述したレビューならびにインタビューにもとづき、ブランド・リレーションップの形成に関するモデルを構築し、2015年に収集したデータを用いてこのモデルの検証を行った。⑤について:①~④にもとづいて、日本商業学会全国大会(6月)において報告を行い、いくつかの指摘やアドバイスを受けた。⑥について:⑤で受けた指摘やアドバイスを加味して、モデルの修正を行い、再度検証を行った。⑦について:⑥の内容にもとづき論文を執筆し、査読付学術誌に投稿した。 以上に加えて、8月に米国アトランタで行われたAMA(American Marketing Association)の大会に出席し、ブランド・リレーションシップ研究の動向について情報を得るとともに、自らも研究報告を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2年目に予定した課題のうち、主要なものについて問題なく終えることができた。またブランド・リレーションシップの形成に関するモデルを作成したことに加え、企業担当者との交流などから、いくつかの実務的な知見も蓄積できた。
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Strategy for Future Research Activity |
基本的に当初の予定通り活動を続けていくつもりである。 昨年度作成したモデルをブラッシュアップするとともに、追加分析などを行いつつ、企業戦略への適用について検討を進めていくつもりである。
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Causes of Carryover |
企業担当者へのインタビューにかかる費用が少なくて済んだため。 具体的には調査会社を利用することなく、無償でインタビューに応じてくださったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
2016年度に作成したモデルをリファンインするための追加調査などに用いる予定である。
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Research Products
(2 results)