2016 Fiscal Year Research-status Report
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15K03760
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
吉見 宏 北海道大学, 経済学研究科, 教授 (90222398)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 理 大同大学, 情報学部, 講師 (30737797)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 監査 / 監査報告書 / 非営利組織 / 国際監査基準 / 保証 / 保証業務報告書 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は非営利組織の監査の実態を調査した。具体的には、海外での調査・資料収集(オーストラリア)行うと共に、国内においても各地の調査を行った。 平成28年4月から5月にかけては、前年度の研究成果に基づき、追加調査の検討と項目の選定を吉見、村上の各自が行い、吉見が全体調整を行った。次いで6月~9月においては、アメリカ、イギリス、オーストラリア等について、非営利組織、公的部門の監査を含めた実地調査を、前年度の各国担当(イギリス、オーストラリアを吉見が中心に、アメリカを村上が中心に行っている)に基づいて各自が分担し実施した。特にオーストラリアについては、吉見が現地に出張し、資料収集、関連する研究者等との意見交換等行っている。あわせて、これらに基づいた研究打ち合わせを行い、本年度の研究成果の発表方針を検討した。以上の総括は吉見が行った。 10月から12月にかけては、ここまでの研究につき、成果のまとめと論文の執筆と、研究成果の一部については、日本監査研究学会において報告している。ここでは、これは、監査において監査報告書に大きな影響を与える不正問題について、その対応を事例を通じて具体的に検討したものであり、ここでは直接には多くの事例が得られる営利組織を対象にしているものの、非営利組織の多くが法人形態を取っているため、非営利組織への適用が可能と考えているためのものである。左記の学会での発表を利用し、非営利組織のための保証報告書の構成について検討を行った。非営利組織の監査報告書については吉見、保証業務報告書については村上が主としてこれを行い、吉見が総括した。 平成29年1月から3月にかけては、本年度の研究成果を分析し、検討した。特に、非営利組織の国による違いを総括した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、概ね当初の計画通りに計画を進捗させることができた。吉見の担当部分については、特に年度の後半に予定していたものを前半に前倒ししたものもあり、進捗は進んでいるとも考えられるが、村上の担当部分について、アメリカの非営利組織の制度上の問題点の検討を本年度中に終了させることができず、一部次年度の課題として残した者があったため、研究全体としては概ね順調に、当初計画に沿った進捗であるといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は、平成29年度が最終年度であるため、研究成果をまとめることが最大の課題となる。ます、村上の担当部分について、必要な調査等を完了させる。成果を発表するために、国内外の学会・カンファレンス等において報告機会を得ることを計画中である。これらの報告は、8月下旬から10月上旬にかけてものものとなる予定である。 また、最終的には論文としてまとめるため、10月下旬以降はその執筆にとりかかる。基本的には吉見、村上の担当に沿った形でそれぞれに単著の論文を発表する予定である。これらの執筆及び、過年度の論文成果等をまとめ、平成29年度末に於いて研究の最終的結論を導出する。
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Causes of Carryover |
研究分担者村上の研究計画のうち、調査対象との日程調整が取れず、国内調査にかかる部分1件について年度内に完了しなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
翌年度の早期に追加的な調査を完了させることとし、次年度の研究計画には影響を与えない。
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