2017 Fiscal Year Annual Research Report
Research on effects of multiple utilization of sales promotion methods on the building of customer relationship
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15K03785
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Research Institution | Senshu University |
Principal Investigator |
青木 章通 専修大学, 経営学部, 教授 (80338847)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 管理会計 / サービス業 / セールス・プロモーション |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度は、前年度までの文献研究、多数の企業へのインタビュー調査、2016年度に実施した予備的な質問票調査の結果に基づいて質問票の質問内容を修正したうえで、大規模な質問票調査を実施した。 質問票調査は2017年の7月及び9月に日本国内の宿泊施設に対して行われ、セールスプロモーションを担当している部署及びその責任者の方に回答を依頼した。3,332施設に対して質問票を送付し、うち717施設からの回答を得ることができた(回収率は21.5%)。これだけ大規模な調査は少なく、質問票の集計結果およびそれに伴うインタビュー結果から数多くの知見を得ることができたが、以下では代表的な点を記述する。 まず、セールス・プロモーションを担当している責任者の権限は、過去の調査と比較して、強化される傾向があることが判明した。それに伴い、彼らの目標及びKPIにも変化が見られた。従来は短期的な収益の最大化を目標とし、KPIも短期志向の尺度が多かったが、責任者は以前より長期志向となり、尺度しても長期的な利益向上を意識した尺度が多く見られるようになった。 また、評判(レピュテーション)の管理が以前に比べて強く意識されるようになった。価格決定といった典型的なセールス・プロモーションを担当する責任者も、数値化されたレピュテーションの値に着目し、価格を決定する際に意識するように変化している。ただし、両者の関係については、緩やかな関係性は認められるが、明確にレピュテーションの数値を価格決定に連動させるにはいまだ至っていないことも明らかになった。レピュテーションとセールスプロモーションとをいかに結びつけるべきかについては、今年度以降も引き続き研究を行う予定である。 以上の内容について、今年度は3本の論文(共著も含む)を執筆するとともに、国際学会で報告することができた。
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