2017 Fiscal Year Annual Research Report
Toward the integrated study of internal controls:the transformation of governance in three sectors
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15K03787
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
石川 恵子 日本大学, 経済学部, 教授 (70343647)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾上 選哉 大原大学院大学, その他の研究科, 教授 (00341199)
藤岡 英治 大阪産業大学, 経営学部, 教授 (50319828)
中村 映美 大阪成蹊短期大学, 経営会計学科, 教授 (90330026)
高原 利栄子 近畿大学, 経営学部, 准教授 (90330117)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 内部統制 / 地方自治体の内部統制 / 地方自治体の監査 / 非営利組織体の会計・監査 / 内部監査 / 内部統制監査 / パブリックガバナンス / 政府監査 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的はガバナンスの変容に対応した内部統制の理論と制度をパブリックセクター、プライベートセクター、ノンプロフィットセクターの3つの各分野の観点から、研究代表者と分担者のこれまでの研究実績に基づいて、更なる理論展開を図ることにより、統合的に研究をすることであった。研究分担の方法は、研究計画に示した以下の通りとした。 パブリックセクター担当:地方自治体の内部統制(研究代表者:石川)プライベートセクター担当:内部統制監査(高原)・内部監査(中村)、ノンプロフィットセクター:非営利組織体の会計情報の有用性(尾上)・非営利組織体の監査・内部統制(藤岡) 今年度も研究計画に沿って、研究代表者と各研究分担者は、パブリック、プライベート、ノンプロフィットにおける内部統制の実務、制度、そして理論についての研究を進めた。各研究者の研究成果については、関西監査研究学会の共通報告において、報告を行なうことにより、情報の共有を図った。また、内部統制の枠組みの統合的な検討を図るための研究会を年に2回、実施した。なお、今年度は最終年度にあたるため、各研究者は成果報告にも注力した。石川と中村は、平成30年3月24日に内部監査学術研究発表大会において報告を行い、実務経験者に対して広くわかりやすい情報発信にも努めた。 本研究の主たる成果は(1)日本のプライベートセクターの内部統制は米国をモデルとして展開してきたものであること、他方、(2)パブリックセクターの内部統制は独自の方法、すなわち、地方自治法・行政法・財政法に依拠して展開してきたものであることを明確にした。この点は欧米の先進諸国の展開とは異なる点である。平成29年6月に改正された地方自治法は、地方自治体の首長に対して内部統制の整備・運用の義務を課している。今後、地方自治体がどのように整備・構築していくかについては本研究の課題とし、引き続き考察する予定である。
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