2019 Fiscal Year Annual Research Report
Study on regulatory pawer and decentralized enforcement of EU ersion IAS/IFRSr
Project/Area Number |
15K03809
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Research Institution | Niigata Agro-Food University |
Principal Investigator |
木下 勝一 新潟食料農業大学, 食料産業学科, 教授 (40018643)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | IFRS / エンフォースメントメカニズム / ドイツ会計検査機構 / 連邦金融サービス監督機構 / 公認会計士会 / 監査人監督機構 / ESMA |
Outline of Annual Research Achievements |
令和元年度の研究は、会計領域と監査領域におけるエンフォースメントメカニズムに関する理論的、実践的課題に取り組んだ。会計領域におけるエンフォースメントメカニズムに関する研究内容として、欧州機関であるESMAの調整機能のもとで、加盟各国がIFRSの適用とその監視をどのような仕組みを構築しているかについての考察を行った。そのなかで、(1)私的セクターと公的セクターが協働するシステム、私的セクター主体のシステム、公的セクター主体のシステムの3つの方式が欧州において構築されていること、さらに、(2)ESMAが加盟各国のIFRS適用のおける違反行為に関する監視状況に関する情報調整機能をどのように果たしているかということ、そして、(3)このことが欧州のI FRS規制力の分権型の特性を表すものであることを解析した。 本研究は、会計領域と同様に、監査領域においても、欧州におけるIFRSの適用とその遵守に係る監査人の監査不信に対するエンフォーメントの分権方式を確認したうえで、とくに、私的セクターと公的セクターのエンフォースメントの公私協働方式の理論的、実践的な仕組みについての考究をおこなった。 本研究を通じて、EUがIFRS適用のエンフォースメントを加盟各国の分権方式を選択可能としたこと、そのうえで、ドイツが公私協働規制を会計領域と監査領域において採用したこと、その際、将来の方向性が、公的セクターの規制へとシフトしていることを確認した。 、
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