2019 Fiscal Year Annual Research Report
Sociological study on characteristics of South Asian migrant entrepreneurs and transnational migration systems
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15K03837
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
福田 友子 千葉大学, 国際教養学部, 准教授 (40584850)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 社会学 / 移民研究 / 中古車 / 中古部品 / ハラール食品 / インド料理 / イスラ―ム / 南アジア |
Outline of Annual Research Achievements |
5年目(2019年度)は、研究成果の総括が中心となった。不足していた海外調査、国内調査、文献調査を補いつつ、学会報告、論文執筆等を行った。本研究期間に収集したデータを整理し、分析作業を進めた。積極的に学会発表を行い、成果の一部を公表した。共同研究者や専門家と研究会の機会を設け、他分野からもフィードバックを得た。学会発表や研究会での議論を受けて、日本語や英語の論文を複数執筆し、それぞれ修正・校正作業を進めている。 具体的には、5月に地域社会学会に参加し、「南アジア系移民企業家の集積/分散とトランスローカリティ」というテーマで発表した。7月は北海道で開催された宗教関連の国際学会に参加し、在日ムスリムのコミュニティ形成と墓地問題について英語で発表した。併せて、北海道の港湾およびその周辺地域の中古車・中古部品貿易業者について現地調査をした。8月はニュージーランドのオークランドで海外調査を実施した。オークランド市立中央図書館等で文献や資料を追加収集し、英語の論文執筆を進めた。また2013年以来複数回訪問している、オークランド近郊の南アジア系移民の集住地域や中古車・中古部品業者の集積地などを継続調査した。 国内調査では、千葉県印旛地域(四街道市・佐倉市周辺)の調査に力を入れた。千葉県は自動車解体業者および中古部品業者が日本で一番多い自治体と言われており、中でも印旛地域は日本有数の中古部品貿易業者の集積地域となっている。中古部品貿易業は、移民企業家の参入が多く、特にアフガニスタン、スリランカ、タイ、台湾、パキスタン、マレーシア出身の業者が多いと言われている。中古車貿易業同様、南アジア系を中心とする移民企業家のニッチ産業となっていることが明らかになった。
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