• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2016 Fiscal Year Research-status Report

死別による「生きづらさ」を抱える人びとに関する物語論的アプローチからの実践的研究

Research Project

Project/Area Number 15K03838
Research InstitutionTokyo Gakugei University

Principal Investigator

水津 嘉克  東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (40313283)

Project Period (FY) 2015-04-01 – 2018-03-31
Keywords自死遺族 / 死別 / 生きづらさ
Outline of Annual Research Achievements

今年度は、自死遺族の方への調査を継続するとともに、昨年度実績をもとに、主に研究会での発表や本研究を継続するための検討会を行った。
調査としては、2016年8月11日・NPOライフリンク職員の方へのインタビュー、同年10月9日~10日に福島で行われた、震災・自死関連のシンポジウムでの情報収集などを実施した。
ライフリンク職員の方へのインタビューにおいては、自死遺児(達)の経験に関する興味深い話を伺い・これまでとは異なるデータを得られたのと同時に、今後の調査対象者を紹介してもらう上での接点を確保することができた。
福島のシンポジウムでは、被災地において、とりわけ福島において自死者の数が増え続けている事実を知ると同時に、自死遺族の方に対する新たなアプローチの在り方などに関して興味深い話を聞くことができたと考えている。
また、2016年4月24日のDFS研究会、2016年の9月30日、2017年3月15日・30日と行われたミクロ社会学研究会に継続的に参加し、自死遺児(族)の語りの困難さをめぐる研究に関して発表を行った。私がこれまで公にしてきた論文においては、主に「語ること」が「自死遺族」にとってどのような(どちらかと言えば積極的な)意味をもつのか、という側面を論じてきたが、今年度はあえて「語ること」の困難さ、あるいは「語ること」すら許容しない社会のあり方に関して論じる必要があるのではないかという問題に焦点をあてて発表を行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

概要に記したように、今年度課題に掲げた調査や情報収集に関しては、(まだまだデータ量に問題があるが)一定の前進をすることができた。また理論的側面に関しての考察・検討も研究会などで少しずつ行うことができたと考える。
しかし、最終年度である平成29年度に、当初掲げていた目標を達成するためには引き続き調査を継続していく必要がある。
また昨年度の最大の課題として、公的なアウトプットがほとんど無かったことは認めざるを得ない。
最終年度の大きな課題となる。

Strategy for Future Research Activity

今年度は、調査の継続とともに、得られたデータの分析を進めること、そしてその成果を論文のかたちにまとめていくことが最優先の課題となってくる。
それとともに、昨年から課題としてあげている、「近代家族」と「死別(者)」の問題、そして「死別(者)」とりわけ自死による「死別(者)」を排除する社会に関する考察を進めていく必要があると考える。

Causes of Carryover

学内の業務として、教室主任・大学院の代表などを兼任していた関係もあり、年度末に適切な研究費の執行を行うことができなかった。

Expenditure Plan for Carryover Budget

昨年購入を控えたワークステーションとパソコンの購入などに関しては、予定通り適切に実施することができた。
平成29年度は、調査の実施・質的データソフトの購入などによって、より適切に執行していく予定である。

URL: 

Published: 2018-01-16  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi