2017 Fiscal Year Annual Research Report
Study on the influence of service learning at high schools with educational difficulties
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15K03892
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Research Institution | Bukkyo University |
Principal Investigator |
大束 貢生 佛教大学, 社会学部, 准教授 (20351306)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古川 秀夫 龍谷大学, 国際学部, 教授 (10209166)
富川 拓 聖泉大学, 人間学部, 准教授 (70369627)
山田 一隆 岡山大学, 地域総合研究センター, 准教授 (80460723)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 奉仕活動 / 必修科目 / 教育困難校 / 受け入れ団体 / 連携 / 学習効果 / 地域社会 |
Outline of Annual Research Achievements |
この研究の目的は、東京都立高等学校必修教科「奉仕」において、少数事例である教育困難校における教科「奉仕」の受講生・教員・地域社会への影響をインタビュー及び、質問紙調査と参与観察によって実証的に検討することにあった。そのため、初年度・中間年度と協力校4校の教科「奉仕」の授業見学を行うとともに、教員・受講生インタビュー並びにアンケート調査、受け入れ団体の活動の参与観察を行った。 最終年度は、引き続き協力校4校の教科「奉仕」授業見学及び受講生インタビュー、アンケートを行った。また協力校4校の教科「奉仕」受け入れ団体へのインタビューを行い、受け入れ団体が考える教科「奉仕」の意義・運用・課題について取りまとめを行った。また、前年度までに行った教科「奉仕」授業見学・受講生インタビューをまとめ、関西教育学会・日本教育実践学会・日本福祉教育・ボランティア学習学会において学会報告を行った。 一連の調査研究から、受講生に関しては、受け入れ団体での活動による自己発見から自己肯定感の向上が特に見られること、教員に関しては、地域とともに歩む学校としての認識が高まること、受け入れ団体については、学校教育に関わることで地域で学校を支える側面が見られた。こうした結果は、教科「奉仕」を通じた学校と地域社会の連携の推進に大きく寄与するものであることが期待される。 一方、以下のような課題も考えられる。受講生に関しては、自己肯定感の向上を他の科目への興味にどのようにつなげることができるかについて、教員に関しては、運営負担の増大と引継ぎの困難さについて、受け入れ団体に関しては、受け入れ団体の目的と学校の教育目的の乖離を乗り越える方策についてなどである。
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Research Products
(8 results)