2016 Fiscal Year Research-status Report
社会的包摂を視点とした介護労働力の政策化とキャリア形成にむけての国際比較研究
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15K03911
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
森山 治 金沢大学, 経済学経営学系, 教授 (40322870)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神崎 淳子 金沢大学, 人間社会環境研究科, 客員研究員 (00569353)
小澤 裕香 金沢大学, 経済学経営学系, 准教授 (00582032) [Withdrawn]
井口 克郎 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (10572480)
曽我 千春 金沢星稜大学, 経済学部, 教授 (20413239)
森山 千賀子 白梅学園大学, 子ども学部, 教授(移行) (50341897)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 介護労働 / 介護政策 / 職業訓練 / 介護福祉士養成 / 外国人介護労働者 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に共同研究者との公開研究会をおこない、現状認識の共有化と研究課題について検討をおこなったことを踏まえて現地調査(フィンランド)に望んだ。現地調査では、①ラヒホイタヤ教育現場での教員及び移民学生へのヒアリング、②親族介護制度についての行政担当者、介護者へのヒアリング、③移民サービス局でのソーシャルワーカーへのヒヤリング等を実施し、次の点を明らかとした。①ラヒホイタヤ教育は、移民を含めフィンランドで定職を確保するうえで大きな役割を担っていること。特に高齢化の進行により、高齢者分野でのニーズは我が国同様高くなっている。また、ラヒホイタヤの補助業務者として試験的に教育が実施されていたアジャホイタヤ教育が本格的に実施されていた状況を確認することができた。アジャホイタヤ教育は、ラヒホイタヤ教育に必要な言語習得レベルに達していない移民者等に対しても職業機会を拡大する成果をもたらしている。②介護サービスと親族介護制度が並立して実施され、介護者に制度の選択権がゆだねられている状況を確認した。 既に我が国においても、少子高齢化が進行するなかで、共生社会のフレーズの元に介護・保育資格等の共通基礎過程の検討でラヒホイタヤ資格が参考とされている。外国人を対象とする技能実習制度に介護が加わるといった状況にもある。 フィンランドの介護政策を検討している本介護研究が、今まで以上に我が国の介護政策に反映できる状況にあるといえる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成28年度は、前年度に共同研究者との公開研究会をおこない、現状認識の共有化と研究課題について検討をおこなったことを踏まえて現地調査(フィンランド)に望んだ。 帰国後は、現地で収集した資料を基に公開研究会で報告、さらには外部研究者を招聘して研究会を開催(1回)し、研究の社会的還元をおこなっている。 研究代表者・研究分担者あわせて、介護(介護保険・高齢者含)をテーマとした論文(研究ノート含)8編、他2編、学会発表3件、公開研究会3件、シンポジウム参加1件と研究成果を公表している。
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Strategy for Future Research Activity |
研究の最終年度にあたるため、各自研究の成果をまとめ、公表していく。 さらに、海外から研究者及び実践者を招聘し、公開研究会を開催し、さらなる研究の社会還元をおこなっていく。
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Causes of Carryover |
連携研究者が海外調査に参加できなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
海外より介護政策研究者又は介護実践者を招聘し、公開研究会を計画している。
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Research Products
(18 results)