2015 Fiscal Year Research-status Report
子ども・若者の貧困とその経験:社会的文脈を組み込んだ分析視角から
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15K03940
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Research Institution | Sapporo Gakuin University |
Principal Investigator |
大澤 真平 札幌学院大学, 人文学部, 准教授 (70598549)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 貧困 / ジェンダー / 移行期 / 女性 / 若者 / ライフコース |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度の研究としてパイロット的なヒアリング調査を実施した。特にジェンダー視点から女性のライフコースに焦点を絞り、子ども期から若者期に貧困にある女性のライフコース研究として何を明らかにすべきかについて、理論的な検討を行うためのヒアリングを実施した。 ヒアリング調査は2007年度に行った子ども期に貧困にあった若年女性4名であり、いずれも10年来継続して関わりを持ちながらヒアリングを行ってきた方である。特に女性のライフコースとして、生育家族内に留まるケース、稼働所得による単身「自立」を果たしたケース、結婚により離家を果たしたケース、福祉サービスによる「自立」のケースと、特徴的なケースにある対象者からヒアリングを行い、理論構築に大きな示唆を得ることができた。 これらのヒアリング調査をもとに、総勢10名のジェンダーないし「子どもの貧困」「女性の貧困」についての研究者との2度の研究会に参加し、ジェンダー視点からの女性のライフコース研究について理論的な視座について報告・議論を行った。そのなかで、世帯内の「女性の貧困」の表れ、貧困にある人々の「主体性」の発揮のあり方、貧困への出入とライフコースの時間軸の関係など、いくつかの理論的な柱となる特徴をつかむことができた。 現在、これらのヒアリング調査と報告・議論をふまえた先行研究等の再検討を進めており、その成果をまとめる作業を行っているところである。また書評などの執筆を通じた整理もすすめている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
予定していた規模の調査が実施できなかった。理由としては理論的な検討に時間を要したことと、家庭の事情(出産および養育)が大きかった。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年年度は、ジェンダー視点からのヒアリング調査の規模を拡大して実施していく予定である。特に女性のライフコースのみではなく、男性のライフコースについても調査を実施していきたい。また初年度の成果を学会等において発表し、著作としても公表していく予定にしている。
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Causes of Carryover |
予定していた規模の調査が実施できなかったため。理由としては理論的な検討に時間を要したこと、および家庭の事情(出産・養育)によるところが大きい。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
初年度に予定していた調査を繰越して実施していく。あわせて二年目に計画していた調査も実施する。
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